ここから本文です

「爆買い」終了の現場 高級品売り場は閑古鳥

マネーポストWEB 10/15(土) 13:00配信

 中国人観光客を中心に日本製品を買い漁る「爆買い」が急減速している。日本百貨店協会がまとめた8月の免税品売上高は前年同月比26.6%減と5か月連続の前年割れ。今年1月27日に三越銀座店の8階に鳴り物入りでオープンした免税店「Japan Duty Free GINZA」などは、すでに閑散としているという。

 2009年に中国企業傘下となり、家電量販店から総合免税店に転換した「ラオックス」は2015年12月期に過去最高となる80億円の純利益を叩き出したが、今年に入って業績は一変。今中間期(1~6月)は売上高が前年同期比22.4%の減収、純利益は4.6億円の赤字に転落している。深刻なのは平均客単価の落ち込みだ。同社の月次状況報告を見ると、平均顧客単価は昨年4月の3万9021円をピークに、今年8月は2万61円と5割近く下落。

 1台10万円以上する高級炊飯器を4~5台まとめ買いするなど、文字通り「爆買い」に走っていた中国人観光客が、円高進行や中国当局の関税引き上げの影響を受け、高額品に手を出さなくなっていることがうかがえる。

 百聞は一見に如かず。2009年に同社が総合免税店の1号店としてオープンした秋葉原本店に足を運んでみた。

 10月1日から始まった中国の建国記念日「国慶節」に伴う大型連休の最終日にあたる7日。ラオックス秋葉原本店前には大型観光バスが横付けされ、続々と中国人観光客が降りてきた。店の前は、すでに買い物を終えた観光客も相まってごった返している。

 店内に入る。電気シェーバーや美顔機器などの美容家電売り場や化粧品、医薬品などの日用品売り場には人だかりができていた。それとは対照的に、かつての“定番商品”だった炊飯器売り場は閑古鳥が鳴いているような状況で、高級時計やブランド品を扱うフロアなどは販売員の姿しか見られなかった。

 ほんの1年ほど前は、ラオックスの店頭で高級炊飯器を自慢気に4~5台積み上げ、そこで買ったスーツケースに品物を詰め込み、たくさんの紙袋を抱えながら迎えのバスを待つ中国人観光客の人だかりが日常的な光景だった。

 ところがいまや、客数こそ減っていないのかもしれないが、傍らに高級炊飯器を積み上げる姿を見かけないどころか、スーツケースもまばら。せいぜいラオックスなどの紙袋を1つぶら下げる程度で、手ぶら姿も目立つ。いわばフツーの買い物客の様相である。

 日本政府観光局(JNTO)のまとめでは、今年1~8月までの訪日外客数は1605万9500人と前年同期比で24.7%増えている。国別で見ても、中国人観光客は同34%増となっている。

 訪日外国人の数こそ増えているが、もはや「爆買い」は鳴りを潜め、フツーの買い物にシフトしつつあるようだ。

最終更新:10/15(土) 13:00

マネーポストWEB

記事提供社からのご案内(外部サイト)

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。