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「年金カット法案」で、国民年金は年4万円、厚生年金は年14万円も減る? --- 玉木 雄一郎

アゴラ 10/15(土) 7:11配信

10月12日の予算委員会で、政府が臨時国会で成立を図ろうとしている年金給付抑制法案(いわゆる「年金カット法案」)について質問しました。

この法案、安倍総理にとってよほど都合が悪いのでしょう。10月3日の質疑の際、私は、法案提出時に予定されたとおり低所得年金者対策を実施すべきと建設的な提案をしたのに、その内容を曲解し、その後の衆参予算委員会の審議でも、批判めいた発言を繰り返していました。

特に、10月4日の井坂議員への答弁の中で、私が平成33年の法施行を知らないで発言したと、根も葉もないことを断言されたので、発言の取り消しを求めましたが、総理は言い訳に終始して、一向に認めようとしませんでした。

国民生活にとって大切な年金の議論で、事実の確認もせず、他人の誹謗中傷に終始する総理大臣の姿を見て、心配になったのは私だけではないはずです。

冷静かつ建設的な議論を行っていただくようお願いして本題に入りました。

まず、前回同様、アベノミクスの下でも、高齢者の生活保護世帯が増加の一途をたどっていること、今年の3月には、65歳以上の高齢者世帯が全体の半数を超えたことを指摘しました。

あわせて、医療扶助や住宅扶助を含んだ生活保護の一人あたりの平均額(事業費ベース)が、約14.1万円なのに対して、国民年金の平均支給額は約5.4万円、厚生年金が14.8万円(2014年度)であることも示しました。

しかも、28年度(2016年度)の高齢者白書によれば、年金生活者(世帯)の6割は、他の収入がなく「年金収入のみ」で生活し、年金生活者の5~6人に1人は「基礎年金のみ」で生活をしています。

こうした状況の下で、物価が上がるときにまで年金を減らす「新ルール」を導入したら、結果として、生活保護が増えるだけになる可能性があります。年金の最低保障機能は維持しなくてはなりません。
そこで、今回の「新ルール」の導入で、具体的にどのくらい年金が減るのか、試算を示して欲しいと安倍総理に要請しました。私たち自身も、厚生労働省のデータなどを基に計算し、今回の「新ルール」が10年前に導入されていたとしたら、過去10年間の年金額は、5.2%も減っていたことを明らかにしました。

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最終更新:10/15(土) 7:11

アゴラ

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