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阿部勇樹がルヴァン杯優勝カップを掲げる瞬間、「ヤバい」と脳裏によぎった“ある事”とは

Football ZONE web 10/15(土) 22:56配信

1日のG大阪戦で遠藤と接触し、肋骨にヒビが入ったまま決勝で120分間プレー

 浦和レッズのキャプテンで元日本代表MF阿部勇樹は、15日のルヴァン杯決勝のガンバ大阪戦でPK戦の末に勝利し、念願のタイトルを獲得。阿部がカップを掲げる姿に、浦和サポーターは歓喜に沸いた。120分間フル出場のキャプテンは、その瞬間に「ヤバい」と思ったことがあったと笑顔で振り返った。

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 阿部は1日のリーグ戦・G大阪戦で相手MF遠藤保仁と接触した際、遠藤の右足が阿部の脇腹に入って悶絶した。後日検査すると肋骨にヒビが入るほどの負傷。しかし、戦線離脱せずに出場を続け、この決勝戦にも「ここにいるということは、大丈夫」とスタメン出場していた。

 そして決勝では、先制を許す苦しい展開となるも中盤で奮闘。FW李忠成の同点ゴールで追き、延長戦にもつれこんだ激闘で120分間走り切った。そしてPK戦でも1人目のキッカーとして登場し、ゴール左へ冷静に決めた。浦和はGK西川周作が相手4人目のキックをストップし、浦和は5人全員が決めて勝利。ここ数年、準優勝チームとして下から見上げてばかりいた優勝チームの表彰にたどり着いた。

 阿部はキャプテンの大役としてカップを掲げようとした。しかし、その瞬間、脳裏にあることがよぎったという。

「カップを上げた時に(脇腹が)ピキッときたら怒られちゃうかなと(笑)。でも、まあいいか、大丈夫だろって」

「やる時はやって、騒ぐ時は騒ぐのがレッズ」

 はたして、キャプテンがカップを掲げるのに合わせて浦和の選手、スタッフ、サポーターが歓喜を爆発させた。

 それでも、笑顔を爆発させていたのは試合後のわずかな時間だけ。すぐさま次の戦いに目を向けた。

「シーズンは最後の方が重要な試合が多くなるし、ここから。自分たち次第じゃないですか。これでいいと思えばそれまで。もっと良くなると思えば、上がっていける」

 阿部はキャプテンとしてチームが悪い状態の時ほど先頭に立ち、チームが良い状態の時ほど黒子のように脇に控えてきた。優勝の喜びにチームメートが沸く姿を「やる時はやって、騒ぐ時は騒ぐのが浦和レッズなんじゃないですか」と、見守るような笑顔を見せていた。

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

最終更新:10/16(日) 0:25

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