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【セルジオ越後】ハリルジャパンの抱える問題が透けて見えるルヴァン杯決勝だったね

SOCCER DIGEST Web 10/15(土) 20:17配信

レッズのほうがやや選手層が厚かった印象だ。

 レッズとガンバという東西の両雄が激突したルヴァンカップ決勝は、PK戦の末にレッズが優勝したね。
 
 現在のJリーグにおける両チームの位置付けが結果に反映された感じだけど、途中出場した李が76分に同点ゴールを決めたように、レッズのほうがやや選手層が厚かった印象だ。ガンバはパトリックの負傷欠場が響いただろうし、キャスティングとしてはイーブンではなかったと思う。
 
 戦力的に少しだけ劣るガンバは、守ってカウンターに活路を見出そうとした。そのゲームプランは途中までうまくいっていたよね。17分には、アデミウソンが独走して幸先良く先制点を奪うことに成功した。それでも、なかなか厚みのある攻撃を繰り出せなかった。
 
 一方のレッズは、懸命に守備を固めるガンバに対して攻めあぐんでいたけど、セットプレーのチャンスを生かして試合を振り出しに戻すことができた。会場も埼スタということもあって、ホームらしい戦いができたうえ、体力的にもガンバより余裕があったね。
 
 スコアは1-1のまま90分を終えて、延長戦でも決着がつかず、PK戦はガンバがひとり外しただけの5-4と、本当に紙一重の勝負だった。がっぷり四つの接戦だったのは間違いないけど、見せ場が少なくて、盛り上がりに欠けた試合でもあった。
 
 東と西の強豪同士の対戦だったけど、厳しい言い方をすれば、そこまでハイレベルな勝負ではなかった。結局、互いに決め手を欠いてPK戦に突入してしまった印象も拭えないし、今の日本サッカーが抱えている問題が透けて見えるようなファイナルでもあった。

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一番のハイライトは“ブラジル人”アデミウソンのゴール。

 この試合には、日本代表のハリルホジッチ監督が視察に訪れていた。ただ、彼の興味を引くような選手がいたのかは疑問だよ。
 
 強いて挙げるなら、ガンバのボランチ井手口が目立っていたぐらいかな。でも、彼はどちらかと言えば守備力に特長があるタイプだ。ハリルホジッチ監督が探している選手ではなかったように思うんだ。
 
 今の日本代表は、先日のオーストラリア戦を見ても分かるように、PKで1失点したとはいえ、守ろうと思えばそれなりに守れるんだ。問題は、攻撃の切り札になれる選手がなかなか出てこないこと。
 
 その意味では、李が多少なりともアピールできたかもしれないけど、セットプレーからの1点だけだったし、そこまでのインパクトを放っていたとは思えない。
 
 レッズの興梠にしても、ガンバの長沢にしても、ハリルホジッチを唸らせるようなパフォーマンスを示せなかった。一番のハイライトと言えば、約60メートルをドリブルで突き進んでゴールを決めた“ブラジル人”のアデミウソンの活躍だ。
 
 日本を背負って立つようなFWがいない決勝戦でもあった。ハリルホジッチ監督が次の11月シリーズに向けて新たなアタッカーを探していたとすれば、“これだ”という選手はいなかったと思うよ。
 
 クラブレベルでこういう状況なのだから、代表の攻撃面で明るい展望が描けないのは当たり前だ。それは、世代交代でも同じことが言えるよね。
 

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最終更新:10/17(月) 11:19

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