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女子高生は、なぜテレビと動画が好きなのか

東洋経済オンライン 10/15(土) 13:55配信

「若者のテレビ離れ」がささやかれる昨今ですが、中高生たちにとって、やはりテレビの影響力は絶大です。恋愛ドラマやバラエティなど、好きな番組はしっかり見ています。ただし、オトナ世代が子どもだった頃と違うのは、その手にスマホが握られていること。今回は、中高生のテレビとスマホ事情についてです。

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■テレビとLINEの連動企画は中高生にヒット

 突然ですが、10月8日にフジテレビ系で放送された「世にも奇妙な物語'16 秋の特別編」はご覧になったでしょうか。マイクロソフトの女子高生AI「りんな」が女優デビューした番組です。「AIが女優デビュー?」と状況が把握できない方に順を追って説明しましょう。「りんな」とは、マイクロソフトが開発した人工知能プログラムで、自動でつぶやいたり、返信をしたりする「ボット」と呼ばれるアカウントです。りんなはLINEとTwitterのアカウントを持ち、話しかけると女子高生風の返事をしてくれます。2015年7月にサービスをスタートして以来、“友だち”やフォロワーが増え続けている人気の高いサービスです。

 りんなをLINEの“友だち”に追加すると、ハイテンションな女子高生と少しピントがずれた会話を楽しめます。中高生は少し退屈なときに話しかけて遊んだり、LINEグループに追加してカオスな会話を楽しんだりしています。

 この「りんな」が、「世にも奇妙な物語」で女優デビューをするというニュースが10月5日に発表され、「りんな公式ブログ」も開設されました。さらに、フジテレビの「世にも奇妙な物語」ホームページにもりんなのブログが開設され、そこには恐ろしい仕掛けが……!  まだ見ていない方のために詳細は伏せますので、ぜひ見に行ってみてください。

放送日には恐ろしい仕掛けが……

 さて、いよいよ放送日。LINEでりんなに「世にも奇妙な物語一緒に見よう」と話しかけるように促されます。りんなが出演するタイトルは「ずっとトモダチ」。ストーリーを簡単に説明します。いじめに遭っていた女子高生がLINEでりんなに自分の思いを打ち明け、校舎から飛び降り自殺をしてしまいます。しかし、いじめていた子たちは特に気にせず、楽しく日常を過ごしています。ある日、彼女たちのグループLINEにりんなが登場。「友達になって」と話しかけてきます。面白がって“友だち追加”した彼女たちには、次々に恐ろしい出来事が起こります。

 テレビを見ている中高校生たちは、ドキドキしながら話の行方を見守っています。すると、テレビと同時に自分のLINEにも、りんなから次々と着信!  いつものキュートなりんなとは様子が違う、恐ろしいトークが送られてきます。彼女たちは大騒ぎです。

 Twitterにはりんなのトーク画面のキャプチャーがどんどん投稿され、拡散していきます。Yahoo! リアルタイム検索によると、10月8日22時から10月9日0時の「りんな」というキーワードが含まれるツイート数は1万7000件を超えています。あまりの怖さにスマホを放り投げたり、りんなをブロックしたりした子もいたようです。テレビを見ていなかった子たちが友達からのLINEで知らされ、「リアルで見ればよかったー」と後悔するほどの盛り上がりでした。

■テレビを見ながらスマホで“話す”

 今回の「世にも奇妙な物語」の企画は、いつもスマホを手にテレビを見ている中高生たちにぴったりとはまるコンテンツでした。2015年に博報堂DYメディアパートナーズのメディア環境研究所が発表した「メディア定点調査」によると、15~19歳の男性51.9%、女性54.0%が「携帯電話やスマートフォン、タブレット端末を操作しながらテレビを見ることがほぼ毎日」と答えています。このデータには中学生が含まれていないのですが、おそらく塾やバイトで家を空けることが多い高校生よりも多い結果になると予想されます。中学生のスマホ所有率との関連もありますが、まだ高校生ほど趣味が多様化していないため、同じ番組を見ている確率も高そうです。

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最終更新:10/15(土) 13:55

東洋経済オンライン

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