ここから本文です

見た目と食事の質を高めれば誰でもシンデレラになれる --- 尾藤 克之

アゴラ 10/16(日) 15:30配信

ディズニーの作品には多くのプリンセスが登場する。そのなかでも、シンデレラはディズニープリンセスの中でも人気が高い。つらい状況でも夢を持ち続けて最後にはハッピーエンドで王子と結婚する。このストーリーに多くの人が魅了されるのである。

■夢を実現するには戦略が必要である

実はシンデレラは戦略家である。それもかなり高レベルだ。世間では、悲劇のヒロインからハッピーエンドになったと思われているがしたたかである。なぜ、着用していたドレス、カボチャ型の馬車は、魔法が解けた瞬間になくなるのに、片方のガラスの靴はそのままだったのだろうか。事前に、魔女と取引をしていたのではないかという疑念がわいてくる。

魔女も「たかだか片方のガラス靴くらい良いだろう」と思ったのかも知れない。ところが、シンデレラはさらに上をいく。魔法が解けないことを承知のうえで、王子に拾わせたからだ。しかも、舞踏会1回のダンスで、王子をぞっこんにさせるわけだから、かなりのテクニシャンである。どんな特訓をつんだのだろうか。

ビジネスにたずさわる誰しもが、自分の夢を実現するために、女性はシンデレラストーリーを手に入れたいと思い、男性は王子になることを望む。しかし、シンデレラになる女性、王子になる男性は、はじめから資格や資質、環境があったわけではない。望むものを手にするためには戦略的に行動しなければいけないことを、この物語は示唆している。

『夢実現とお金の不思議な29の関係』(同友館)(http://amzn.to/2edT8jw)の著者である、後藤勇人(以下、後藤)は、美容室、日焼けサロン、ショットバーなどを経営する他、ギターのグレコで有名なフジゲン創業者の横内祐一郎氏の総合プロデュースをおこない、ブランド構築の専門家として認知されている。今回は、ビジネスで留意すべき「見た目の重要性」について聞いた。

■ビジネスの第一印象は非常に重要である

後藤は元美容師で現在は美容室の経営を行っている。最初に美容師の視点で「見た目の重要性」について聞いた。ビジネスに通じる本音が垣間見えるので興味深い。

「ヘアサロンの入口からお客様が入ってきた時、まず見ることは『オシャレ』であるかどうかです。初めてのお客様には担当が付いていませんので、オシャレで魅力的だと気合が入ります。このお客様には手を抜けないぞ!と思うわけです。」(後藤)

「オーナーがいれば『この人はオシャレだからトップスタイリストに担当させよう』と思うことでしょう。一方、オシャレでないお客様なら『この人はジュニアスタイリストでいいかな?』と判断をするかも知れません。これはビジネスの場でも同じです。見た目のインパクトは大きいですから、第一印象はとても大切だと思うのです。」(同)

ビジネスシーンでの第一印象とはなんだろうか。「清潔感がある。スーツにアイロンのプレスがかかっている。髪型がちゃんと整っている」などが挙げられるだろう。

「これは、お見合いを考えれば分かりやすいと思います。お見合いの席に、ヨレヨレのスーツにボサボサの髪で登場したら相手はどのように思うでしょうか。ビジネスも同じだと思います。」(後藤)

人は先入観を持ちやすい。本人に会ってもいないのに、勝手に評判だけでその人が判断されることがある。ビジネスパーソンで上を目指すのであれば、見た目の印象がビジネスに大きな影響を及ぼすことを覚えておきたいものだ。

■あなたはパチンコと食事のどちらを選ぶのか

ある場所に2人の男性がいた。2人は1万円を所持している。A氏はパチンコに使い、B氏は誰かを食事に誘いご馳走することにした。2人の行動は同じ額のお金を消費するという意味では同じだが将来的に得られる価値やチャンスは異なってくる。

「Aさんのパチンコを考えましょう。パチンコから得られるものは、数%程度の確率で勝つかも知れないという期待感やギャンブルへの高揚感のみです。勝ったとしても、労せずに得たあぶく銭ですから、きっと泡のように消えてしまうでしょう。」(後藤)

「Bさんの食事のケースを考えましょう。Bさんが、ビジネスでつながりが持てそうな人や人脈を構築するために食事をしたらどのような価値が生まれるでしょうか。お店のセッティングから会計まで全部を仕切ったとしたら相手はどのように思うでしょうか。」(同)

これは、目の前の一点しか見ない使い方と、将来的なストーリーをイメージした使い方との差が出ることを理解するケースである。

「横内塾という学びの会があります。グレコのギターで有名な世界的なメーカー、フジゲン創業者の横内祐一郎会長が主催する会です。内容は、お寺に3日間泊り込んでビジネスの修行をするという内容で参加費は5万円だったと記憶しています。」(後藤)

「私は学びを深いものにするために、ビデオ撮影が可能か横内会長に打診していました。『貴方が見るだけなら』という条件で快諾をいただきました。撮影は専門業者に依頼しました。私が繰り返しビデオ見ることで学びがあったことは言うまでもありません。」(同)

しかし、その後、驚きの展開が待っていた。

「横内会長の教えを学びたい人が当時は多く、ビデオを商品化して発売し、さらにセミナーの内容を『世界一の会社をつくった男』(KADOKAWA)として発刊することになりました。私は先のストーリーを描くことで、横内祐一郎氏の総合プロデュースまで任せられる立ち位置を築くことができたのです。」(後藤)

あなたの第一印象はどうだろうか。パチンコで無駄な時間を浪費していないだろうか。目先の利益ではなく、先のストーリーをイメージすることが大切なのかも知れない。

尾藤克之
コラムニスト

尾藤 克之

最終更新:10/16(日) 15:30

アゴラ

記事提供社からのご案内(外部サイト)

アゴラ-言論プラットフォーム

アゴラ研究所

毎日更新

無料

経済、ビジネス、情報通信、メディアなどをテーマに、専門家が実名で発言することで政策担当者、ジャーナリスト、一般市民との交流をはかる言論プラットフォーム

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。