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北京で遭遇した“幽霊ホテル“の話

@DIME 10/16(日) 13:30配信

 北京出張により、初めて訪れた中国。出張日程は月曜日からであったが、現地慣れを言い訳に、一足早く週末に到着し、プライベートな時間を持とうとした。さらに、“出張中の旅行”気分を出そうと思い、ウェブサーチをし、宿も入念に選んだ。そんな中、中国式庭園がついている小さなホテルが目に入った。悩むこともなく決定!

 そして到着した当日、北京駅前でタクシーに乗った。ホテルが天壇公園の東門の近くであり、いったんそこに行こうと、運転手さんに目的地を伝えたのだが、東門“East Gate”という英語は全く聞き取れないのであった。私も中国語は想像すらできないレベルだったので、結局はどさくさに紛れ止まった南門で、私はタクシーから降りるしかなかった。公園を横切って行く必要があり、でこぼこした石畳でキャリーケースをほとんど持ち上げて運ばないといけなかった。

 やっと到着した東門。

 メモをしてきた住所に沿って路地に立ち寄ったが、そこは到底、ホテルなどありそうな雰囲気ではなかった。ふっと、1時間後も同じ様子で道に迷っている自分の姿が思い浮かんだ。早い決断が一番だ、という思いで、大通りに出て、もう一度タクシーに飛び乗った。運転手さんにホテルの住所を見せれば、連れて行ってくれるだろう。

 しかし、タクシーは先ほど私が出てきた道にもう一度入って行く。“やはり合ってたのかな?”と思ったが、さっき私がうろうろしていた所でタクシーが停まった。そして運転手さんが、携帯電話を取り出した。そうだ、携帯電話! 考えもしなかったモノが助け舟となった。運転手さんは、ホテルの従業員と“流暢な中国語(?)”で話すと、やっと分かったと、車を再度大通りに出した。

 どういう事情かは分からないが、ホテルが移転したのに違いない。タクシーは大通りに出ると一気に速度を出し始めた。今までのストレスが吹っ飛ぶくらい走っていった。こんなに遠いのに、やはり早めにタクシーに乗ってよかったと、満足するほどだった。しかし、タクシーは大通りの交差点で突然Uターンをするではないか。そして、来た道をもう一度、速度をかなり出しつつ戻っていく。

 ようやく車が停まった所は、先ほど私がタクシーを乗った位置から道を渡ったすぐ向かい側。そして、運転手さんは道角で右折し、すぐ停めてくれた。運転手さんはニヤッと笑いながら、あそこのホテルだと、指で指した。“え?”結論からすると、私はタクシーに乗って横断歩道を渡っただけ、だった。

 ま、いいだろう。とにかくホテルは見つかったのだから。

 しかし……ハイライトはその後、車を降りてから訪れた。目の前に登場したホテルは、私がそれまで探していたイメージとは全くかけ離れている、特色もないただのコンクリートの建物だったのだ! ウェブサイトで見たものとは、雰囲気はもちろん、さらに名前すら全然違った。中国式庭園など、もちろんなかった。同じなのは、ただ電話番号のみ。これまで私は一体何を探し迷っていたのか?

[旅の達人情報]

 どこの国であろうと、学校で英語を教える基本的な単語(water, car, gate など) くらいは聞き取れるだろうと思ったが、実際そうではない。サバイバル・ランゲージ程度の現地語は簡単であろうと勉強するか、準備する必要がある。

 そして、今はスマートフォンやUSIMカードを利用したインターネットのため、道探しの環境が良くなったが、いまだに一番確実で安全な方法は、現地語になっている住所を紙にプリントアウトしていく事だ。
 特に、英語圏でない国であればなおさら、ホテルに到着後、外出する時はホテルの位置が記している無料地図や名刺を、欠かさず身に付けるも良い習慣である。いつ、どこで、どんな事が起きるかは、誰も分からないのだから。

取材・文/劉昊相(YOU HOSANG)

@DIME編集部

最終更新:10/16(日) 13:30

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