ここから本文です

寺島成輝、ドラフト前の覚悟「たぶん鼻をへし折られると思います」

webスポルティーバ 10/17(月) 11:50配信

 昨年秋の時点で、2016年のドラフト戦線は田中正義(創価大)一色に染まりかねない気配があった。それが年明け、田中に右肩の故障が判明すると、春から夏にかけて高校生投手の評価が一気に高まった。そのなかでも寺島成輝(履正社)の評価は安定していた。常に高いレベルの結果を出し続け、ピッチングでも容易に崩れることはない。目前に迫った”運命の日”を前に、今の心境を語ってもらった。

【写真】甲子園で快投を見せた寺島成輝(履正社)、各球団から注目を集めている。

── 夏の大会が終わってからは、後輩たちと一緒に練習をしているのですか?

「少し前までは国体もあったので、後輩相手に投げたり、今も普通に練習しています。シートバッティングでは、安田(尚憲/来年のドラフト候補)とかに打たれたりしながら……。アイツは本当に成長しています」

── いよいよドラフトが迫ってきましたが、今の心境は?

「いろいろな感情が混じっています。わからないことばかりの世界ですし。鼻をへし折られるとは思いますけど、少しは自信を持っていたほうができるかなと」

── 今は練習も早く上がれるようになり、夜、プロの試合を見る機会も増えたと思います。

「そうですね。あらためて、高校野球とストライクゾーンの違いを感じます。『決まった!』と思った球がボールと判定されたりして、明らかにプロはストライクゾーンが狭いですよね」

── 高校からプロに進んだ多くの投手が、まずストライクゾーンに苦労するという話をよく聞きます。でも、コントロールには自信があるのでは?

「コントロールはまだまだです。もっと極めていかないと通じないと思います」

── ほかにプロの試合を見て感じることは何でしょう?

「2ストライクまで追い込んでも、簡単に終わらないところですね。追い込んでからの球は、誘い球だったり、ギリギリのところを狙ったりしているのですが、それをバッターが予測して対応している。その技術が高い。逆に、追い込んでから真ん中に抜け球とかがいくと空振りしたりしますよね」

── レベルが高いゆえの攻防ですね。

「ただ、意図してそういう球はなかなか投げられないですからね。この先、いちばんいいのはストライクゾーンのなかでボールを動かして抑えるピッチングだと感じました。その前に、まずは自分の軸となるボールを磨くこと。やっぱりストレートです」

── 昨年の秋以来、下半身の使い方からフォームを修正し、「バッターがわかっていても打てない真っすぐ」を求めてきました。この夏は空振り率も増え、成果を感じたのでは?

「高校生のなかでは……というレベルです。上の世界に行ったら少しでも甘くなると簡単にホームランを打たれます。そこは覚悟しています」

 寺島についての記事のなかで、”最速○○キロ左腕”という言葉をよく目にするが、実際はその類で語るタイプの投手ではない。いくつもの要素を兼ね備え、”トータルで勝てる投手”、それが寺島だ。球速について聞くと、「あった方がいいですけど」と言ったあと、すぐにこう続けてきた。「いちばん大事にしているのはバッターへの感覚や感じ方です」。クレバーな野球脳──それこそ寺島の最大の特長だ。寺島をはじめ、藤平尚真(横浜)、高橋昂也(花咲徳栄)の”ビッグ3”や、そこに今井達也(作新学院)を加えた”ビッグ4”が注目を集めているが、寺島のピッチングはほかの3人とは一線を画する。

1/3ページ

最終更新:10/17(月) 12:34

webスポルティーバ

記事提供社からのご案内(外部サイト)

Sportiva

集英社

Sportivaムック
11月10日発売

定価 本体1,389円+税

フィギュアスケート特集
『羽生結弦 未来を創る人』
■羽生結弦 インタビュー、エッセイ
■羽生結弦 フォトギャラリー