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【MLB】ドジャース前田健太に突きつけられた重い課題。勝負所で低調な内容、首脳陣の評価も下落

ベースボールチャンネル 10/17(月) 16:30配信

終盤、先発の役割を果たせず

 ロサンゼルス・ドジャースの前田健太の雪辱はならなかった。15日にシカゴ・カブスとのナリーグ優勝決定シリーズ第1戦に先発。4回を投げ4安打3失点で降板し、期待に応えることはできなかった。前田に勝敗は付かなかったが、チームは4-8で敗れ、手痛い黒星スタートとなった。

 試合後の日米合同記者会見。「良くはなかったと思います。甘くいった球が打たれただけです」。切り出した前田は落胆の色を隠せず、冒頭は言葉少なに振り返り始めた。

 どうしても勝ちたかった。ポストシーズン初登板だった10日のワシントン・ナショナルズとの地区シリーズ第3戦。3回5安打4失点でKOされ負け投手になった。登板前日14日の公式会見では「悔しさを持ってマウンドに上がる。チームが勝てるように頑張ります」と名誉挽回の勝利を誓っていた。それが、2試合連続で試合をつくれなかった。

 レギュラーシーズンも含めれば、これで4先発連続で勝ちがなく、5回さえ投げられていない。その4試合の成績は以下の通り。

 9月27日 サンディエゴ・パドレス戦 負け投手 4回3安打3失点 60球
 10月2日 サンフランシスコ・ジャイアンツ戦 負け投手 2回2/39安打5失点 67球
 10月10日 ワシントン・ナショナルズ戦 負け投手 3回5安打4失点 63球
 10月15日 シカゴ・カブス戦 4回4安打3失点 66球

 パドレス戦とジャイアンツ戦は、プレーオフ登板へ備えた調整の色合いが濃く割り引く必要はあるが、ほぼ同程度の低調ぶり。この4試合に限れば13回2/3を投げ、21安打15失点で防御率9.86。70球以上は一度も投げられていない。単なる息切れなのか。

次の登板チャンスは?

 米サイト『ナックルボール』のトニー・デマルコ記者も「終盤の不振からこの日も脱却できなかった。不運な当たりの安打もあったが、終盤4試合の結果はひどいものだ」と提起。その4試合の成績を並べ、防御率3.20と安定感を誇っていたそれ以前30試合との比較で指摘している。

 この日は2回までに3失点したものの、3、4回は無失点で抑え復調の兆しは見せていた。そこで代打を送られた。

 前田自身は「徐々に感覚は良くなってきていたけど、1、2回で3点取られましたし。打席も回ってきた。仕方ないこと。自分の責任だと思う」と会見で述懐した。これは素直な言葉で、首脳陣の信頼が足りなかったことの証だ。レギュラーシーズンの貢献度は別として、勝負所で低調な内容に終わったここ2試合で確実に評価を落としたのは事実だ。

 そもそも今季の前田をどう評価するか。32試合以上先発した両リーグ投手39人中、175回2/3という投球回はワースト2位タイ。下にはアリゾナ・ダイヤモンドバックスのロビー・レイの174回1/3しかいない。
 ローテーションを飛ばさなかったことは評価に値するが、その中身に疑問符が付くのは確かだ。長い回を任せられる投手ではなかったわけだ。

 先発投手陣に故障者続出のドジャースの台所事情から見ても、リーグ優勝決定シリーズがもつれれば再び前田にチャンスが与えられることもあるかもしれない。ただ、それは悲しい消去法で導かれた選択だと誰もが分かっている。そして、先発のマウンドを与えられても、展開次第でこの日のようにあっという間に代えられてしまう。

 レギュラーシーズンで築いた信頼は、大半が失われてしまった。前田はポストシーズンで輝けなかった。ドジャースという世界一を目指す名門球団において、この汚点は一生ついてまわりかねない。

ベースボールチャンネル編集部

最終更新:10/17(月) 16:30

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