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ルヴァンの女神はレッズに微笑む。 ガンバがわずかに見せた「心の隙」

webスポルティーバ 10/17(月) 12:08配信

 カップ戦のファイナルらしい、手堅い一戦だった。ただし、「手堅い」の語感に含まれる「退屈さ」は、そこにはない。終始、緊迫感に包まれた高品質の決勝戦だった。

【写真】開始早々にMF高木俊幸選手がゴール。先制した浦和。

 2年ぶりの優勝を目指すガンバ大阪と、13年ぶりのタイトル獲得を狙う浦和レッズとのルヴァンカップ決勝は、PK戦の末に浦和が勝利。本拠地の埼玉スタジアム2002で、赤の歓喜が爆発した。

 この試合を語るうえで見逃せないのは、2週間前に行なわれたリーグ戦の同カード。浦和が4-0とG大阪を撃破した試合だ。開始早々にMF高木俊幸のゴールで先制した浦和が勢いに乗り、後半にも3点を追加。G大阪が退場者を出したこともあったが、スコア、内容ともに浦和の完勝と言える試合だった。

 その流れを踏まえれば、浦和優位と見るのが妥当で、G大阪の浦和対策がいかに機能するかが、この決勝戦の焦点と言えた。

「出しどころだけじゃなく、出された後もボールにプッシャーをかけに行くこと。常にボールに行こうという意識はあったし、取ってチャンスにつなげていこうと。アデミウソンはカウンターのスピードも速いし、取ったときはそこを見るようにしていた」

 MF今野泰幸が語ったように、G大阪は鋭いプレスからのショートカウンターを狙いとしていた。2週間前のリーグ戦では早い時間帯に失点したこともあり、浦和の勢いに押されて後手後手の対応になっていたことは否めなかった。いかに自分たちからアクションを仕掛けてボールを奪いに行けるかどうか。その積極的な守備意識が、2週間前とは明らかに違っていた。

 17分の先制点の場面でも、攻め上がったDF槙野智章に今野とMF遠藤保仁が果敢にプレスをかけてボールを奪取。遠藤がつないでFWアデミウソンの60メートル独走カウンターを導いた。

 また、このカウンターだけではなく、この日のG大阪は長いボールを駆使して、余計なミスを生じさせない狙いがあった。

「相手の背後にという考えはありましたし、アバウトなボールでも相手のラインを下げるという意味では効果的。リーグ戦で負けたときはまったくそれがなかったので、そこは修正できた」と語るのは遠藤だ。ポゼッションをある程度放棄し、裏に蹴ってはセカンドボールを拾う。シンプルかつ効率のよいプレーを選択し、浦和に隙を与えない戦い方を徹底していた。

 一方で浦和も、立ち上がりから慎重な戦いを演じていた。前回のG大阪戦後にMF柏木陽介は、「負けてもまだ首位にいられるという余裕があったから、立ち上がりから積極的に行けた」と話していた。その時点で首位に立っていた浦和は2位の川崎フロンターレに勝ち点3差をつけており、たとえG大阪に敗れ、同節に川崎Fが勝利を収めたとしても、得失点差を考えれば首位の座を失わずに済む状況にあった。

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最終更新:10/17(月) 13:04

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