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“黄色いリンゴ”の時代が到来?増加の背景にある理由とは

東京ウォーカー 10/18(火) 16:01配信

リンゴと聞くと、赤い果実を想像する人は多いだろう。実際、青森県における「ふじ」の生産量は全体の50%を占めており、東京の店頭でよく目にするのも赤い品種だ。だが、青森県では近年、黄色いリンゴがじわじわと増加中。なかでも「トキ」と呼ばれる品種が人気だという。そこで記者はリンゴ生産量日本一を誇る青森県に足を運び、その味を確かめてみることにした。すると、黄色い品種が増加している背景には、知られざるリンゴ農家の苦労も隠されていたのだ。

【写真を見る】3品種を食べ比べ!写真左から「彩香」「トキ」「つがる」

やってきたのは、青森県黒石市にある、青森県産業技術センター りんご研究所。ここでは、味や貯蔵性に優れた新しい品種の育成や、病害虫、気象変動などに対応するための研究、技術開発が行われている。同施設で、「トキ」を含む3品種を試食した。

「トキ」は、黄色いリンゴの代表格である「王林」を母、生産量が最も多い赤いリンゴ「ふじ」を父として開発され、2004年に品種登録されている。糖度が高く果汁も多いことから、台湾をはじめとした輸出先でも人気が高いそうだ。ちなみに「トキ」と聞くと鳥のトキを連想し、赤いイメージを持つかもしれないが、リンゴの「トキ」は鳥から命名されたものではなく、育成者が土岐さんだったことに由来する。

何はともあれ、まずは試食してみることに。「彩香(さいか)」「つがる」「トキ」の順で食べていくと、「トキ」は他の2品種に比べ、ずば抜けて甘い。シャリシャリとした心地よい歯触りと、口の中にあふれるジューシーな果汁、スイーツのような華やかな甘味は、「トキ」ならではの魅力だ。他の2品種も、程よく酸味があり爽やかな「彩香」、香りが豊かでまろやかな味わいの「つがる」と、「トキ」とは異なるおいしさを堪能できた。

「トキ」をはじめとした黄色い品種の生産量が増えている理由は、味だけではない。リンゴ農家からすると、栽培する上で手間のかかる作業を省略できるメリットがあるという。私たち消費者の手に届く赤いリンゴは、どの面を見てもまんべんなくきれいに色付いている。自然に赤く色付くものと思いがちだが、実際は人の手が欠かせない。

リンゴは太陽の光が当たった部分だけ赤くなる。そのため、日影になる葉を2、3回に分けて摘み取る作業「葉摘み」や、果実を回転させて反対側にも色を付ける作業「玉まわし」が発生する。一見簡単そうに思えるが、「葉つみ」は極端に葉を摘みすぎたり、早い時期に摘んでしまったりすると、甘くならない。また、「玉まわし」は下手な人が行うと、果実を回しすぎて落としてしまうこともあるそうだ。

黄色い品種は色が入りやすいため、これらの作業を行う必要がない。高齢化が進み、人手が不足している農家にとって、黄色いリンゴは栽培しやすいのだという。

青森のリンゴ産業を支える存在になりつつある、黄色いリンゴ。これまでは「リンゴ=赤」というイメージが強かったが、黄色が定番化する日も、そう遠くはないかもしれない。【ウォーカープラス編集部/水梨かおる】

最終更新:10/18(火) 16:01

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