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世界一有名なフェラーリビジネスの正体──なぜ日本のマーケットは重要なのか

GQ JAPAN 10/18(火) 19:01配信

クルマブランドからラグジュアリィブランドへ。創立70周年を翌年に控え、フェラーリの勢いが止まらない。全世界で好調続く“跳ね馬”ビジネスの正体に迫った。

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クルマブランドからラグジュアリィブランドへ。創立70周年を翌年に控え、フェラーリの勢いが止まらない。全世界で好調続く“跳ね馬”ビジネスの正体に、西川淳が迫った。

今年、2016年は日本でフェラーリの販売が始まってちょうど50周年に当たっている。来年はいよいよ、フェラーリ社の創立70周年だ。

全世界で絶好調のフェラーリビジネスが、これらの節目をどのように活用してさらなる発展を遂げるのだろうか。就任してちょうど2年を迎えたフェラーリ・ジャパン&コリア代表取締役社長のリノ・デパオリ氏にインタビューを試みた。

「日本の公道をフェラーリが走り始めて50年ということで、本社も積極的なサポートをしてくれています。たとえば春のレーシングデイズでは、まったく予定外だったのですが、FXX-Kによるスペシャル戦が行なわれましたし、6月にはフェラーリのある新たなライフスタイルを提案すべく『フェラーリ北海道ラリー』も日本および東南アジアのオーナーの皆さまをお招きして開催できました。11月には、日本で初めて『カバルケイド・インターナショナル』が京都で開催されますし、年末にはもうひとつ、秘密のイベントも用意しています」。

日本のマーケットは、ラグジュアリィブランドにとって、もはや成長市場ではなく成熟市場だと言われている。それゆえ、どこのブランドも数より質を目指すという方向性で一致をみるが、はたしてフェラーリビジネスにおけるクオリティの向上とは具体的に何を指すのだろうか。

「日本市場の重要性は計り知れません。本国においても、最重要マーケットのひとつとして認識されています。なぜなら、日本人はフェラーリブランドに対して常にピュアに熱狂してくれているからです。たとえば、テーラーメード(特注)における日本のお客様からのオーダーのユニークさなどは、他に類を見ません。また、クラシックモデルに対する情熱も計り知れません。われわれとしては、その想いに応えるためにも、『フェラーリ・クラシケ』ビジネスを通じてそういったコレクターの皆さまとも積極的にコンタクトを取っていきたいと思っています」。

フェラーリのビジネスは、モデルラインナップの拡大に伴って、全世界において裾野が広がった一方、頂点もまた大いに活性している。テーラーメードはもちろんのこと、限定車やワンオフモデルのビジネスも全てが大成功を収めている。おそらく、デパオリ社長のいう年末の秘密のイベントというのは、50周年を記念した日本市場向けの限定車を指すと思われるが、当然、それらは“どんなに高くても”、激しい争奪戦の末、既に行き先も決まっていることだろう。日本からのユニークなワンオフモデル発注も、既に数台の実績がある。

一方、来年に70周年を迎えるフェラーリの世界ビジネスにおいては、F1とロードカーという2大ビジネスと並んで、非クルマ事業の拡大も予定されている。

「われわれは、単なるクルマブランドではなく、すでに世界最高のラグジュアリィブランドです。2017年にはさらにスペシャルな展開が待ち受けています。ご期待ください」。

最後に、新型モデルであるGTC4ルッソについても話を聞いた。この新しいGTカーは、フェラーリの奥深さを知るまたとない機会になりそうだ。

「フェラーリというと、まだまだF1のイメージが強いわけですが、GTカーのヘリテージもまた素晴らしいということを、ぜひこの機会に知ってもらいたいですね。そのために、GTCとルッソという、歴史的な名車の名前をふたつも採りいれたのですから(笑)。この新型モデルを通じて、フェラーリをもうすでによく知っておられるようなお客様に加えて、全く新しい方々にもアクセスしたいと考えています。たとえば、シューティングブレークデザインに惹かれて、というような若い世代の皆さまなどですね。フェラーリのF1イメージ、つまりサーキットやレーシングカーのイメージが嫌だという方々も実際にはいらっしゃるようです。そういう方々にも、ぜひ、GTC4ルッソを試していただいて、フェラーリが追求する究極のラグジュアリィを知っていただければと思っています」。

F1を核としたビジネスモデルが、今や世界で最も名前を知られたラグジュアリィブランドにまで発展した。世界一有名な“跳ね馬”ビジネスが、いっそうの飛躍を遂げる1年になりそうだ。

文・西川淳 写真・阿部昌也

最終更新:10/18(火) 19:01

GQ JAPAN

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