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故・淡路恵子、入院費未払いで裁判沙汰に 長男は「とにかく金がない」

デイリー新潮 10/18(火) 5:56配信

 2度の結婚と離婚、夫の難病と浮気、そして、息子の逮捕と死――。女優の故・淡路恵子さん(享年80)の一生は「波乱万丈」の代名詞とされてきたが、没後2年と9カ月が経った今も喧騒は収まらない。末期を迎えた病院から、ご愛息が「入院費の未払い」で訴えられてしまったのである。

 ***

 その訴訟が起こされたのは7月のことである。

〈医療費等請求事件〉

 原告は国家公務員共済組合連合会、被告は井田晃一郎氏。この名前からはピンと来ないであろうが、共済組合は虎の門病院の運営母体。一方の井田氏は、淡路さんの長男で、島英津夫(えつお)の名で活動する俳優である。淡路さんは2013年の7月に同院に入院し、翌年1月に息を引き取ったのだが、両者に一体何があったのか。

 病院関係者は言う。

「実は淡路さんは入院費用のほとんどを支払っていませんでした。部屋も個室でしたから、亡くなった時点で未払い分は約829万円にも上った。うちは遺族にそれを請求してきましたが、未だにそれがなされていないのです」

 淡路さんの相続人は島さんとその弟の2人。病院は双方を提訴し、それぞれの請求額は約415万円だ。

 これに対し、島さんサイドは反論を述べ、争う姿勢を見せている。

 当の島さんが言う。

「私が支払うべきですが、すぐにそれが出来ない状況にあるのが悔しいのです」

 Tシャツ、ジーパン姿で現れたご本人。伸びた無精髭が疲労の影を感じさせる。

■口座に残ったのは…

「母の入院は所属していた事務所が行ったもの。支払いもそちらが行うし、既に支払ったものだと思っていました。しかし、母が亡くなった後、すぐに病院から催促があり、ひとまず母の生命保険で下りた150万円を支払いました。でも、残りを払えと言われても、とにかく金がありません。母の口座には残金が200万円しかありませんでしたし、これも青山斎場で行った葬儀の費用に使ってしまいましたから……」(同)

 故人の着物やドレスなどの衣服は50~60着あったが、ほとんど値が付かず。遺された絵画や食器類も同様だったという。

「要は、遺産はほとんどなかったのです。加えて、私の経済状態も悪化していった。貯金がほとんどないところへもってきて、この春、所属事務所を辞めてしまったので、固定給がなくなってしまったのです。また、年に4回行っていた主演公演もスポンサーがつかず、この先の目途が立ちません。妻と離婚し、今は犬と2人暮らしですが、月7万円の家賃の支払いにも苦しむ生活。だから、時々は日払いのアルバイトにも出ています。夜中、オフィスビルに入ってテーブルのメンテナンスや椅子の搬入などをして日給8000円……」(同)

 そんな調子だから、淡路さんの墓に墓石も誂(あつら)えることができず、遺骨は共同墓地に預けたまま。これでは巨額の入院費支払いが滞るのも、さもありなん、といったところなのである。

「今は自分のことを日本一貧乏な『親の七光り』だと言っています」

 と笑う島さんはスポンサー探しに奔走する毎日。泉下の淡路さんにとって安らかな眠りは、まだまだ訪れそうにないと言えるのだ。

「ワイド特集 男の顔は履歴書 女の顔は請求書」より

「週刊新潮」2016年10月13日神無月増大号 掲載

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最終更新:10/18(火) 11:02

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