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ドラフト下位指名で、スカウトたちが秘かに狙う「7人の隠し玉」

webスポルティーバ 10/19(水) 7:10配信

 ドラフトが目前に迫っている。10月6日に「プロ野球志望届」の提出が締め切られたが、今年は高校生105人、大学生111人が志望届を出した。

【写真】今年のドラフト戦線で、名スラッガー山崎武司氏のお眼鏡にかなう打者は…

 例年、「志望届」を出す選手は高校生の方が多いのに、今年は大学生がそれを上回った。大学生の、特に投手に好素材が多いという今年の傾向がはっきりと反映された数字だと思う。ちなみに、社会人野球の選手たちは「志望届」の制度はなく、指名拒否の場合は選手側から12球団に伝えられるようだが、これは公表されない。

 今年も多くのドラフト候補たちがいるが、そのなかから新聞や雑誌であまり取り上げられていないものの、将来性を高く評価したい選手たちがいる。

 まずは投手から。今年の北海道の大学球界には、快速サイドハンドの水野滉也(東海大北海道)が上位で指名されそうだが、実力的に勝るとも劣らないのが吉田雅貴(函館大/右投左打)だ。

 水野が今年の大学野球選手権に出場して、2試合続けて快投したのに対して、吉田は全国のマウンド経験もなく、無名の存在に近い。しかし、彼のピッチングを見ていると、中継ぎとして貴重な働きを続ける谷元圭介(日本ハム)のアマチュア時代(中部大→バイタルネット)の投げっぷりとダブる。

 167センチの谷元ほどではないにしても、大型投手が揃う大学球界で174センチの吉田は小柄な部類に入る。

 それでもコンスタントに145キロ前後をマークするストレートを軸に、真横に吹っ飛んでいくような切れ味のいいスライダーにカットボール、さらにタテに鋭く沈むボールはスプリットだろうか。

“速い系”のコンビネーションで打者をガンガン追い込んでいけるピッチングスタイルは、若々しく勇ましい。

 上背がなくても、低めのストレートの回転が素晴らしく、打者からすると高低がわかりづらい。変化球の次元も高いが、プロではこの低めの快速球が使えるだろう。

 例年、サウスポーの値打ちは高くなる一方だが、今年は右の本格派が多いだけにその価値はさらに高くなる。その左腕で注目を集めているのが笠原祥太郎(新潟医療福祉大)だが、愛知大学リーグの2部にも楽しみな逸材がいる。名古屋経済大の中尾輝(左投左打)だ。すでに一部報道で話題になったが、杜若高時代から昨年まで、ほとんど実績といえるほどの結果は残しておらず、ほぼ無名の存在だった。それが今年になって急スピードで成長を続けている。

 以前は立ち上がりや5~6回の苦しい時期に踏ん張りきれないところがあったが、冬の間にしっかり体力アップに努めてきたのだろう。どっしりと投げられるメカニズムを備え、立ち上がりのコントロールも安定し、スタミナも急激にアップ。

 もともと、クロスファイヤーのストレートとスライダーには光るものがあった。そこに球速もコンスタントに140キロ前半をマークするまでレベルアップさせてきた。

 そうはいっても、本気の野球を始めたのはこの1年と言っていい。それがホントのところだろう。本物の体力を養い、高いレベルの実戦に慣れてくれば、まだまだ伸びる素材であることは間違いない。

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最終更新:10/19(水) 7:10

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