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ミラン、3位浮上の実力は本物か? 知られざるフロントの功績とモンテッラ監督の緻密なマネジメント術

フットボールチャンネル 10/19(水) 10:00配信

ミランは現地時間16日に行われたキエーボ戦に勝利したことで、リーグ戦3位に浮上した。近年はリーグ戦でも上位に進出できず低迷が続いていたが、ここ5試合では4勝1分と好調を維持している。果たして、ミランの勢いは本物なのだろうか?(取材・文:神尾光臣【ミラノ】)

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ミラン、連勝果たし3位に浮上。一体何が変わったのか?

「今日の試合は大きくて、ミランにとっては内容はどうであれ一歩前進する、もしかしたら今シーズンはすごくいい結果が出るのではないかっていうような、意味のある結果だったんじゃないかなって思います」

 2日のサッスオーロ戦後、試合に出場のなかった本田圭佑は報道陣にコメントを残した。その際、リッカルド・モントリーボの交代でブーイングを浴びせたサポーターの行動を批判したことがクローズアップされてしまった(当人が強調したのだからこればかりは仕方がない)。

 しかし彼は、チームのパフォーマンスにもポジティブな評価を残していた。これまではチームのサッカーに対してコメントをする際、厳しめの言葉も吐いていたのだが、この時は違った。

 そしてミランはキエーボに勝ち、連勝を達成したのである。これで最近5試合で4勝1分け、順位は気がつけばローマと勝ち点で並ぶ3位に躍り出ていた。

 次節は首位ユベントスと直接対決を迎える。勝ち点差が5あるため勝っても首位浮上とはならないが、上位争いの中に割って入ることはこれで確実となる。

 この勢いは本物か。これまでと違い、果たして何が変わってきたのだろうか。

名参謀が残した2人の“置き土産”

 まず戦力で言えば、純然とした新戦力は主力になりきっておらず、彼らの力でチームが変わったとは言えない。

 セリエB得点王という実績を引っさげてペスカーラから獲得したジャンルカ・ラパドゥーラは、カルロス・バッカとの厳しいポジション争いに置かれている。またホセ・ソサも他の選手を押しのけてポジションを取るには至らず、モントリーボが故障した後のキエーボ戦も先発はならなかった。

 その代わり、出戻りの選手が活躍している。本田とのポジション争いで先行しているスソは、半年間ジェノアでのレンタル生活で培われた勝負強さをそのまま新天地に持ち込んでいる。最近は得点に絡む仕事はさほど見せていないものの、攻撃のアクションに常に参与し、戦術的には欠かせない存在になっている。

 ただ、重要な活躍をしている出戻りの選手はもう一人いる。アタランタのレンタルから戻ったCBのガブリエル・パレッタだ。クリスティアン・サパタの故障もあって駆り出されているが、プレーを続けるうちに安定。着実なカバーリングと粘り強いマークで、最終ラインを締める。特に第6節のフィオレンティーナ戦では、FWニコラ・カリニッチを完封するなど出色の出来を見せた。

 実は彼らの活躍の陰には、ミランに長年貢献を続けた人物の存在がある。カルロ・アンチェロッティやマッシミリアーノ・アレグリらを助監督として支え続けたマウロ・タソッティである。彼はその後もクラブに残り、ミランから各クラブにレンタルされた選手専門のオブザーバーとして働いていた。

 そして彼はパレッタについては、アタランタでの活躍ぶりを評価してチームに残すようフロントへ進言していたのだという。タソッティはアンドリー・シェフチェンコ監督の誘いでウクライナ代表の助監督となるが、パレッタはいわばその置き土産ということだ。

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最終更新:10/19(水) 10:15

フットボールチャンネル

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