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アップル、電気自動車開発計画が難航

JBpress 10/19(水) 6:00配信

 米アップルには「Titan(タイタン)」と呼ばれるEV(電気自動車)の開発計画があると言われているが、米ブルームバーグがこのほど伝えたニュースによると、アップルのこの計画は今、岐路に立たされているという。

■ リーダーシップの流動

 今年に入ってこのプロジェクトから人員が相次ぎ抜けており、その人数は数百人規模に上るという。

 またリーダーシップの流動も続いているほか、部品調達はスマートフォンやパソコンのようにはうまくいっていないという。こうしたことからこのTitanプロジェクトは今、発足当初とは異なる様相を呈しているとブルームバーグは伝えている。

 Titanプロジェクトが発足したのは2014年のこと。その当時は米フォード・モーター出身のエンジニアで、アップルで「iPod」や「iPhone」の開発に携わったスティーブ・ザデスキー氏がプロジェクトを率いていた。

 このプロジェクトの目標は、2020年までにEVの生産を始めるというものだった。しかし2015年の終わりごろから方向性を巡ってマネージャー間で意見の食い違いがあり、ザデスキー氏は今年初めにその役職を退いた。

 またアップルのベテランマネージャーで、ソフトウエアチームを率いていたジョン・ライト氏もTitanプロジェクトから外れた。

 そうした中、今年7月、ザデスキー氏の後任として、かつてアップルでハードウエアエンジニアリング部門を率いていたボブ・マンズフィールド氏がTitanの責任者に就任。

 同氏は、数百人に上るTitanプロジェクトの従業員に対し、当面はEVそのものを開発するのではなく、自律走行システムの技術を開発することに注力するという戦略の変更を発表した。

 そして、これに伴いカナダのブラックベリーで自動車向けソフトウエア部門を率いていたダン・ドッジ氏という人物がプロジェクトに加わった。

■ 相次ぐスタッフの流出

 こうした戦略の変更や方向性の違いが起因したのか、その後プロジェクトスタッフの流出は続いているという。その第1の波は今年8月で、第2の波は翌9月。

 今回のブルームバーグの報道によると、すでに自動車用のOS(基本ソフト)やその試験工程に携わっていた約120人のソフトウエアエンジニアと、車体/サスペンション開発などを担当していた数百人のハードウエアエンジニアがプロジェクトを去った。

■ EV開発か、ソフトウエア事業か、来年末までに決断

 今のアップルの計画は、当初とは大いに異なるものになったとブルームバーグは伝えている。

 アップルの幹部は当時、指紋認証でドライバーを認識する機能や半自動運転機能を備えるEVの開発、あるいはハンドル、アクセル、ブレーキペダルもない完全自律走行車の開発を目指していた。

 しかしそれも今や状況が異なった。

 アップルの幹部はTitanのチームに対し、来年の年末ごろという期限を設け、自律走行システム、つまりソフトウエアの実現可能性を検証するよう指示した。

 そのうえで、当初の計画どおりアップルが自らでEVを開発するのか、あるいは自律走行のソフトウエアのみを開発し、それを自動車メーカーに提供する事業を進めるのか、いずれかを決定するよう求めたという。

小久保 重信

最終更新:10/19(水) 6:00

JBpress

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