ここから本文です

東京五輪、建物はほとんど「プレハブ化」せよ

東洋経済オンライン 10/19(水) 11:00配信

 ご存知の通り、東京オリンピックの経費がどんどん膨れ上がっている。

 当初の「ザハ案」(建築家のザハ・ハディド氏、3月に死去)による「新国立競技場」だけはなんとか「廃案」にし、切り詰めに成功したがほかの施設は「ダダ洩れ」状態に等しいようだ。すでに当初の総経費7340億円は、このまま行けば、3兆円超とも言われる数字(東京都政改革本部調査チームの試算)に到達する危険性がある。

 10月18日に小池百合子・東京都知事は国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長と会談。3競技会場(五輪アクアティクスセンター<水泳>、海の森水上競技場<ボート・カヌー>、有明アリーナ<バレーボール>)の計画見直しを伝えた。10月中にも方向性を出すという。

■建設費も問題だが、膨大な維持費こそ問題

 一体どうなっているんだろうか? ? 

 一部には建設費・材料費の高騰などと言われているが、水泳会場のアクアティクスセンターなどは321億円から683億円と2倍以上の額になっている。整備費という言葉を使っているが、ひらたくいえば建設費です。

 投資家としてのわれわれの経験上、費用が倍になることなど、「第3次世界大戦」でも起きない限り、絶対にない。あり得ない。すなわち、テキトーに数字を出しておいて、あとで修正すれば文句は言われないだろう、と、ほとんどすべての競技関係者が考えた結果の総体がここにあると言っていい。

 さまざまなデータで明らかなのは、建設費は「建物の今後約10年にかかるコスト」の「3分の1程度」にしか過ぎないということ。つまり、メンテは建設費のおおよそ2倍、かかるのです。

 この水泳会場の例でいうと、これを建設するとおよそ1200億円もの維持管理費(人件費を含む)が今後かかる、という事実があり、問題は仮に建設費は国に押し付けても(財政赤字はますます増えるが)、東京都民はこのコストを払い続けることになる。こうした説明が、政府からも東京都からも、ほとんどない。

1/3ページ

最終更新:10/20(木) 14:55

東洋経済オンライン

東洋経済オンラインの前後の記事