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山里亮太が異色アイドル「生ハムと焼うどん」に芸能界サバイバル術をアドバイス――コンビは仲がいいのに越したことはない

週刊SPA! 10/19(水) 16:20配信

 芸能事務所に所属せず、作詞・作曲からブッキング・物販まで2人だけで全てをこなす異色のアイドル「生ハムと焼うどん」。ステージ構成も極めて独特で、毎回内容の異なるシュールな寸劇を挟み、観客を「臭い」「金づる」など容赦なくイジり倒していく。そのアナーキーな姿勢が話題を呼び、10月21日には東京ドームシティホールにて自身最大規模のワンマンライブを開催することになった。

⇒【全身ショット】山里亮太×生ハムと焼うどん

 週刊SPA!(10月4日号)では、芸能界随一のアイドル通で番組共演も多数の南海キャンディーズ・山里亮太氏が、生うどん(生ハムと焼うどんの略称)の東 理紗氏、西井万理那氏とのガチンコ・トークを実施! 大きな話題を呼んだ鼎談に、スペースの関係で本誌に収録しきれなかった部分も加え、“完全版”でお届けします!

――山里さんから見た、生ハムと焼うどんの第一印象は?

山里:初共演のとき、“平成の女とんねるず”って紹介されたんです。たしかに2人は怖いものなしで、ハチャメチャ。何もかもブチ壊すようなパワーがあって圧倒されましたね。

西井:ひょっとして今、褒められてる? ねぇねぇ、どっちが三村なの?

山里:さまぁ~ずさんじゃないよ! 2人にはピンとこないかもだけど、若くてイケイケだった頃の貴さん(石橋貴明)と憲さん(木梨憲武)は本当にめちゃくちゃだったんだから。だって、生放送中にカメラとか壊すんだよ。

東:それ、うちらもやろうとしてた!

山里:大丈夫? あのカメラって一台2000万円もするんだよ!

西井:ゲッ、マジかよ……。

山里:実はとんねるずさんからも聞いたことあるんだけど、「テレビカメラ壊していた頃は怖いものなんて何もなかったんだ」って。今の2人の勢いとか、まさにそんな感じだよ。

――先日放送された『水曜日のダウンタウン』(TBS系)でも共演者のバイきんぐ・小峠(英二)さんにタメ口を使ったり、目潰ししたりと暴れ放題でしたね。

東:でも、『ナカイの窓』(日テレ系)はダメだったなぁ。あれは日和ったから、次は挽回する! カメラ壊します!

山里:ダメだよ、そんなことしちゃ! なんか僕が焚きつけたみたいだし!

西井:ただ、最近はテレビのスタッフさんにいろいろ言われることも多いんだよね。「これはやっちゃダメ」とか「ちゃんと空気を読んで」とかって。それを守らないと芸能界を干されると思ったし、特に『ナカイの窓』のときは、中居(正広)さんに嫌われたくなかったしね。

東:でも実は今、そのへんですごく戸惑っていて。番組スタッフさんに「あれ言っちゃダメ」とか指示されたら、「人が話しているときは、あんまり間に入らないほうがいいのかな」とか考えちゃうじゃない。

山里:とんねるずさんが暴れていた時代とは違って、今のタレントは空気を読むことがやたら求められるからね。破天荒な人は生きづらいんだよ。

西井:じゃあ、テレビではひたすらおとなしくしているのが正解なの?

山里:そこはテクニック的な話になるんだけど、「自分の打席のときだけ、ホームランを狙いにいく」っていうのは基本姿勢としてあるよね。

東:おおー、ガチのアドバイス!

山里:ただ、僕は自分の経験でテクニックを学んできたけど、それを伝えることで2人が小さくまとまってほしくはないんだよ。だから、アドバイスなんかしたくないのが本音(笑)。

西井:なんだよ! 今日の山ちゃん、むっちゃ「優しいお兄さん」感が出てるじゃん!

山里:僕、こう見えて超真面目だからね。テレビ局の犬だし。

東:アハハ! 山ちゃん、犬なの? じゃあ、うちらは猫になる~。首輪とか拒否して、自由気ままにやっていく!

山里:2人は、それでいいんじゃない? 眠くなったら寝て、出かけたくなったらフラッと消える、みたいな。

東:西井は実際、猫みたいなものだしね。共演した芸人さんがしゃべっているとき、ステージ上なのに眠そうにしているんだもん。

山里:でもさ、そこで普通のタレントみたいに相槌とか打っていたら生うどんの存在意義はないよね。そんなの、そこらのエキストラとかでもいいわけじゃん。

西井:そうなの~! 「私たちじゃなくてもいいじゃん」って思っちゃう。

山里:だから、あくまでも自由奔放な感じは失わないでほしいよね。

東:急にその場をトイレにして、おしっこし始めたりとか?

山里:それは自由奔放すぎだよ! 本当の猫じゃんか!

――そもそも山里さんは2人を「アイドル」として見ているんですか? それとも「同業者」として意識しますか?

山里:いや、同業者としては考えていないですね。

西井:うん、うちらは芸人さんではないから! やっぱりアイドルだと思うし、歌って踊ることが好きだしね。

東:そこ、すっごく重要だよね。「なんか面白いことを言うアイドル」っていうことで、最近はそういう役回りばかり期待されているんだけど、それはどうなのかなとも思っていて。アイドルっていう枠の中でアイドルっぽくないことをするほうが、世間からも注目してもらえると思うしさ。

山里:それでいいんじゃない。2人だって「芸人と寸劇で戦え!」とか言われたら嫌だろうしね。

西井:むっちゃ嫌だよ~! でも最近はネット番組で芸人さんと一緒に大喜利をやらせてもらうことが多くて、そこで鍛えられているの。で、芸人さんの偉大さを改めて思い知らされている。収録が終わったら、毎回、細かく反省会しているんだ。

山里:素晴らしいことじゃない。そういうことを通じて、寸劇の実力も上がっていくだろうしさ。

東:うん、寸劇のレベルは上げていきたいって常に考えている。だけどテレビだと、求められる笑いが微妙に違うんだよね。テレビって30秒とか1分とか短い尺で勝負しなくちゃいけないから。うちらの寸劇って「3分のストーリーの中でオチをつける」っていうスタイルだしね。

山里:2人が悩んでいる「テレビでの戦い方」っていう問題は、実はコント師たちもよくぶつかる壁なんだよね。そこで「自分たちの実力が出せない番組には出ない」っていうやり方は、ひとつあると思うんだ。だって本来の自分たちと違うことをやらされて、結果、滑るだけだったら、出るだけ損じゃん。

西井:ホントそうなんだよ~。

山里:もしくは寸劇以外に、テレビ向けの武器を新たに作る。1分くらいの特徴的な自己紹介とかね。南海キャンディーズの場合だったら、しずちゃんがいきなり司会の人に向かってハチャメチャなことを言う。それを僕が必死でたしなめる。そのラリーを1分くらいでまとめる。これがテレビ対応なんだよ。

西井:なるほどね~。だけど難しいな~。

――生うどんの2人は、どのようにネタを書いているんですか?

西井:基本は、お互いにネタを3個ずつ用意するっていうやり方。その元ネタのアイディアを文章にしたり、流れにまとめるのは東がやるっていう感じかな。

――その元ネタのアイディア自体は、どこから湧いてくるものなんですか?

東:漫画を読んでいて、ひらめくことが多いな。

西井:私は小説! 本を読んでいるとアイディアが浮かぶ~。

――それはパクるというわけじゃないけど……。

東:いや、パクる! あとは芸人さんの動画もめっちゃ観るな。中川家、しずる、バカリズム……みんな、すごすぎるよ! 頭よすぎ! 面白いとかを超えて、マジ尊敬しちゃう。

西井:山ちゃんはネタ書くのにどれくらい時間かかるの?

山里:ものにもよるけど、数時間かな。稽古しながら修正していくしね。でも、本当に2人が取り組んでいる方法論は芸人そのものだよ。

西井:それ、芸人さんからも、すっごい言われるんだよな~。

山里:だからこそ、今後は「私たちはアイドルです」っていうところをプッシュしていかなくちゃ。芸人枠に入ってくると、さらにハードルが上がってきちゃうから。

西井:そうなんだけどね。でも、実際はもうそうなりつつあるのかもしれない。

山里:うっかり芸人みたいな扱いをされても、「自分たちは絶対に違う!」って突っぱねたら逃げ切れると思うよ。あとは言い方もポイントかな。「うちら、芸人じゃないし」って言うのではなく、「芸人“さん”にはなれないですから」って言ったほうがいい。

東:えっ、そこ!?

山里:うん、僕ら芸人って意外とそういうこと気にするから。「いや、芸人じゃないんで」って言われても、心の中では「当たり前だろ。舐めんなよ。お前ごときになれるわけないだろ」と思っているわけ。そういう怖い一面が芸人にはあるんだよね。

東:うわーっ! 言われてみたらそうかも!

山里:だから、うちの番組『ほぼほぼ』を練習台にすればいいんだよ。2人はメチャクチャなことをするのが持ち味なんだから、あの番組でいろんな方法のメチャクチャを試してみて、他の番組で実践するという感じでね。

――最近の生うどんは、ネット炎上事件に巻き込まれることが多いです。山里さんも炎上に関してはお手の物ですよね。

山里:「おはよう」ってつぶやいただけでも炎上しますからね。「朝に謝れ!」とか言われて(苦笑)。

東:何それ! 謝り方がわかんねぇし(笑)。でも私、アンチが出てくるのは逆にうれしいな。1年前とか、レスもろくになかったからね。その頃を思い出すと、生うどんもアンチが出るくらいの存在にはなったんだなって感激するよ。だから「ありがとう」っていう意味で「いいね」するんだ。

――せのしすたぁとの対バン(※共演前、「キャラが被ってるから、自分たちの影が薄くなった」「自分たちより集客できるアーティストとの対バンじゃないと、こっちにメリットがない」などの舌戦を展開)は?

東:あのときのほうが、すごかったな。お互いに面識もなかったし、探り探りディスり合っていたら、いろんな人から言われちゃって。「東さんがそんなに子供だとは思わなかった」とか「見損なった。悲しくなりました。もう無視しましょうよ」とか……。

山里:WWEみたいでカッコいいじゃん。ライブ自体は盛り上がったの?

西井:うん、最後は大成功で終わった。燃え尽きた感も満載だったし。

山里:だったら問題ないよ。結果的には炎上効果があったわけでさ。

――山里さん、炎上の先輩として2人にアドバイスは?

山里:相手と同じ熱量で怒ったらダメだよね。小バカにするくらいでいい。アンチ意見が来ても余裕のある返しをして、最終的には自分の評価が上がるのが理想。アンチを「自分の株価を上げるために協力してくれた人」っていうふうに変換していくイメージよ。ノンスタイルの井上(裕介)は、それを本にしているわけでさ。

東:言われてみたら!

山里:悪口なんて、全部お金の種ですよ。一番ダメなのは、アンチの攻撃によってマジでへこむこと。その様子を表に出して、仲間に慰めてもらうのが一番ダサい。あとは相手と全力で戦うパターンもダメだよね。論破したがる人っているじゃない。

西井:論破、ダメなんだ? でも、たしかにそのタイプはよく見るよね。

山里:だって全力で戦うと、うちらの貴重な時間が奪われちゃうじゃん。こっちが超考えてツイートしたところで、向こうはそれ以外何もすることがないような人たちよ? 同じ土俵に乗った時点で僕たちの負けなんだよ。同じ熱量で戦うなんて、ありえない。

東:たしかにそうかも。

山里:だから、「土下座しながら頭突きする」っていう感覚だよね。表面上は謝っているけど、心の中では何ひとつ反省していないという。そんなこっちの様子を見て「可哀想」って思ってくれたら、自分たちの勝ちだしね。

西井:さすが炎上し慣れているだけあって、したたかだな~(笑)。

――最後に山里さんのほうから2人にアドバイスはありますか?

山里:ひとつだけ言えるのは、コンビっていうのは仲がいいのに越したことはないよ。

西井:山ちゃん、なんかあったの?

山里:南海キャンディーズって、ほとんど僕がしずちゃんをコントロールしてて、それでやってきたんだけど一時期、僕があまりにも細かくしずちゃんに指示を出しすぎて、向こうが心を閉ざしちゃったんだよね。今は1周して戻ってきた感覚なの。「やっぱり仲がいいことが出発点だったな」って。それで、今年は2人でM-1グランプリに出ることにしたんだけどさ。だから、2人にも仲よくしてほしいなって。

東:やべぇ! 深み、めっちゃあるわぁ~。この立ち位置の人に、それ言われたら説得力ハンパねぇっす!

山里:それ、本気で言ってる?(笑)

<取材・文/小野田 衛 撮影/水野嘉之>

【プロフィール】

●山里亮太 やまさと・りょうた◎1977年、千葉県生まれ。’03年、山崎静代とお笑いコンビ、南海キャンディーズを結成。近年はナレーションや『山里亮太の不毛な議論』(TBSラジオ)など、ピンとしても活躍

●生ハムと焼うどん なまはむとやきうどん◎2015年3月、高校の同級生だった西井万理那(19歳)と東理紗(18歳)によって結成。ユニット名の由来は2人の好きな食べ物から。2016年10月21日(金)に 前代未聞の手作りワンマン「サードワンマンライブ~破天荒な摩天楼~@東京ドームシティホール」を開催。最新情報はTwitter(@namaudon_kawaii)でチェック。公式HP:http://namaudon.tokyo/

日刊SPA!

最終更新:10/19(水) 17:04

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