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“世界のNIIGATA”の自信作、「新之助」のお味は?

日経トレンディネット 10/19(水) 12:09配信

 日本一、いや「世界一おいしいお米」としてグローバルに名を馳せているコシヒカリ。海外でも和食ファンには「KOSHIHIKARI」と、その主要な産地である「NIIGATA」は、おなじみのブランドになっている。そんなコシヒカリの故郷である新潟県から、新品種のお米「新之助」が登場する。なぜ、コシヒカリというトップブランド米を持ちながら、新品種の開発・展開に踏み切ったのか?新之助事業を手がける新潟県農林水産部の政策室室長・牛腸眞吾(ごちょう・しんご)氏を直撃した。

【関連画像】新之助の開発は、稲の花が咲く夏に人工交配を行い、20万株の品種候補を作ることからスタート

●猛暑に強くなった新ブランド米

 日本の主食である「お米」。だが、お米を取り巻く状況は年々厳しさを増している。人口減少や高齢化に伴って消費量が減少し、そのうえ全国各地から新品種のブランド米が登場し、消費者ニーズが多様化している。「もはや消費者が一つの品種を決めて、食べ続ける時代ではないようです。コシヒカリを持つ新潟県も同様で、消費者の多様なニーズに応えるため、新たなトップブランド米が必要と考えています」と牛腸氏は話す。

 コシヒカリ以外の米が必要とされたのには、もう一つ大きな背景があった。地球温暖化が進行し、将来的にさらに夏の暑さが増すことを予想する研究者も少なくない。現在以上に高温になっても、品質が保たれる新品種の開発が望まれたのだ。「新潟県が新品種の開発に着手したのは2008年です。猛暑でも安定した食味・品質を確保できるお米が、開発の優先事項となりました。8年間の開発期間を経て生まれたのが新之助。高温登熟性に優れ、収穫はコシヒカリよりも1週間程度遅い晩生品種です」(同氏)。

 新之助が完成するまでには長い道のりがあった。開発の課程で候補になったお米の品種数は、なんと20万株! この20万株から選抜を繰り返し、最後の最後に選ばれたのが新之助だ。「株一つひとつの米を炊き、その輝きや食味を確認。開発をスピードアップするため、温室や石垣島で1年間に2~3回の栽培を行いました。実際に味を確かめる食味評価には、東京の高級料理店や米の小売専門店などに協力を依頼しました。30者にヒアリングを行い、11者から『甘さがあり、粘りがあり、歯ごたえもよくバランスがいい』『つやがあり、粘りが強く、今までにない米』など『優れている米』との評価をいただきました」(同氏)

 開発中には期せずして、猛暑に対する耐性も実証できた。「2010年、新潟は記録的な猛暑に見舞われました。コシヒカリなどの従来の県産米の品質は著しく低下しましたが、新之助は影響を受けませんでした。高温に強い性質が実証されたのです」

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最終更新:10/19(水) 12:09

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