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北朝鮮の核・ミサイル実験、次はいつ行われるのか

JBpress 10/20(木) 6:15配信

 10月15日、北朝鮮は中距離弾道ミサイル「ムスダン」を発射したが、発射直後に爆発した。失敗に終わったわけである。

 これより先、北朝鮮では豊渓里の核実験場や、東倉里の西海衛星発射場、元山のミサイル部隊基地での特異な動きが報告されていた。そのため、新たな核実験、もしくはミサイル発射実験が行われる可能性が高いと目されていた。

 今回のムスダン発射実験は、それらの警戒されていた場所ではなく、西部の亀城近郊からの発射だった。ムスダンは専用の自走発射機(TEL)に搭載されており、北朝鮮のどこからでも奇襲的に発射できるが、今回はそういった運用手順の確認も兼ねての発射実験だったものと思われる。

 今回は失敗に終わったが、それで止めることはあるまい。今後、失敗の原因解明が急ピッチで進められ、改良され次第、再発射となるだろう。

■ 「実験」は記念日に行われる? 

 ところで、前述したように今回は、核かミサイルの実験を近々やるだろうと警戒されていたが、その実施日については、前々から10月10日の可能性が指摘されてきた。朝鮮労働党の創立記念日にあたるからだ。

 北朝鮮がいつ核やミサイルの実験を実施するかというのは、最終的には金正恩の判断なので事前予測は困難なのだが、「記念日に行われるだろう」という見方がある。国の記念日に大きな軍事行動を実施することは、国内で金正恩の威厳を示すデモンストレーションになるからというのが、その論拠である。

 たしかに、前例がある。2012年4月の金日成生誕100周年の記念イベントがそれだ。その時は大々的に「衛星打ち上げ」を事前宣伝したうえで、同月13日に実際にロケット(テポドン2改と同じもの)を発射した。結果的にその打ち上げは失敗ではあったが、その時にロケット打ち上げを試みたのは、疑いなく金正恩政権の威厳を示す意図があった。

 しかし、それ以外では、どうだったろうか?  過去事例を振り返ってみよう。

 なんらかを記念する日というのは、細かなものも挙げればキリがないが、金正恩の威厳を示すに値する記念日となれば、ほぼ以下のような日が挙げられる。

 1月8日(金正恩誕生日)
2月16日(金正日誕生日)
4月15日(金日成誕生日)
4月25日(朝鮮人民軍創設記念日)
7月27日 朝鮮戦争休戦記念日
8月15日(太平洋戦争終戦記念日)
8月25日(金正日が先軍政治を始めた日)、
9月9日(建国記念日)
10月10日(朝鮮労働党創立記念日)、
12月27日(憲法記念日)

 また、記念日ではないが、2016年5月6日から9日にかけては36年ぶりの朝鮮労働党大会が開催された。その期間なども、実施日としては金正恩の威厳をアピールする政治的な動機付けはあるといえる。

■ 必ずしも記念日とは限らない核実験

 では、核やミサイル、あるいはその他の北朝鮮の大きな軍事行動を検証してみよう。

 まずは核実験だが、これまで5回実施されている。もしかしたら起爆に失敗しただけで他にも実験が試みられたことがあるかもしれないが、失敗していれば外部には分からないので、ここでは実際に爆発した5回をみてみよう。

 第1回が2006年10月9日、2回目が2009年5月25日、3回目が2013年2月12日、4回目が2016年1月6日、5回目が2016年9月9日となっている。

 ミサイル発射の場合、天候によって実施日がズレるということはあるが、核実験は地下なので、任意の日に実施できる。したがって、北朝鮮はこれらの日を自ら選んで実施したわけである。もしかすると本来はそれより前に予定していたものが、準備が間に合わなかったという可能性もあるが、それは外部からは分からない。

 ともあれこれらの日付をみると、上記した記念日にあたるのは、5回目の9月9日で、建国記念日である。それ以外では、1回目の10月9日が朝鮮労働党創立記念日の前日、3回目の2月12日が金正日誕生日の4日前。4回目の1月6日が金正恩誕生日の2日前。2回目の5月25日は特に記念日にはあたらない。

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最終更新:10/20(木) 8:05

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