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なぜ占いにすがる経営者がいるのか? 企業顧問占い師に聞いてみた

HARBOR BUSINESS Online 2016/10/24(月) 16:20配信

 占いとビジネスというと、一見つながりがなさそうに思える人が多いかもしれない。

 しかし、実は結構、占いなどを気にする経営者は少なくない。実際に、経営者向けの占星術や易学などのセミナーは数多く行われているし、ビジネスマッチングサイトなどでも占いのコンテンツを見かけることも多い。

 なぜ企業経営というリアリズムが支配すると思われる現場で、非現実的にも思える占いにすがる人が出てくるのだろうか?

 アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)勤務を経て、現在は“企業占断士”(企業の占い師)として活動し、製造メーカー、システムコンサルティング会社、塗装会社、リサイクルメーカーからエステサロン、弁護士事務所、芸能人などさまざまな分野の企業で顧問相談役も行っている福谷象玲氏に聞いてみた。

「占いといっても水晶玉を見てお告げのようなものを言うわけではなく、“統計学”なんです。会社を興す方が登記する日程を選ぶ際や、事業継承のタイミングを決めるときなどにアドバイスを求められることが多いですね。というのも、経営者というのは日々選択の連続なわけです。迷ったときに、判断を後押しするために、経営者の方はMBAホルダーのコンサルタントに判断を仰いだり、会計士に相談したり、さまざまな要素を探って、ベストな選択をしようとします。その中の一要素として、“運気”というものを考える方がいるのではないでしょうか」

◆「縁起かつぎ」は周囲にも影響を及ぼす

 香港上海銀行と中国銀行の社屋が「風水」によるバトルを繰り広げていたなどという話は有名だが、吉方位や六曜(仏滅や大安など)を気にする人は現代の日本社会でも少なくない。それが根拠なき迷信なのか否かは定かではないが、気にする人がいる以上はまったく信じない人にも影響してくるのは事実だ。

「外資系企業が大安仏滅が書いてない手帳を社員用に配っていた企業があったんです。自社内だけならば問題ないんでしょうが、取引先には仏滅の日とかに納品されたりすると、万が一納品した商品に不具合が出た場合に“仏滅に送ってくるから壊れるんだ”というクレームを言うような人も出てくるわけです。そういうこともあって、大安仏滅といった六曜を手帳に記載するようにしたなんていうエピソードもあります」

◆占い師ならではの「相性」視点

 また、通常の経営コンサルタントでは答えづらい、採用時の人物判定や経営者との相性判断、プロジェクトチーム編成時の人間関係がスムーズにいく人選についてのアドバイスもよく求められるという。

「アンダーセン時代の上司で現在経営者をしている方に相談されたとき、提携先企業の経営者との“相性”的な観点からアドバイスをしたんです。そのことについて、『相手をじっくり考察するきっかけを作ってもらえた』という感想をもらったことがあります。決算書の数値では出てこない部分について知ることができるのが、経営者の方が占いをビジネスツールのひとつとして利用価値があると思う点かもしれません」

 福谷氏は主に干支五行・気学・風水学・易学を用いて、依頼者の相談に乗っており、現在顧問として引き受けている企業の数も数十社の登るという。もちろん、彼女自身は、過去の勤務経験から決算書を理解できるところも依頼主から信頼を得ている理由かもしれない。

「先程も言ったように、占いは決断のための一要素に過ぎません。そのため、私のところは税理士や公認会計士、弁護士などとも提携しており、依頼者の相談に併せて専門家を紹介するということも行っています」

 企業経営と占いの関係。その是非についてはなんとも言えないところだが、少なくともこうした観点から「占い」というものを利用する経営者がいることは知っておいて損はないかもしれない。

<取材・文/HBO取材班>

ふくたにしょうれい●アメリカワシントン大学への留学経験や、アクセンチュアへの勤務経験、経営士の知識や経験と長年研究してきた気学・易学・干支学などの占いを組み合わせることにより、独特の運命学の世界を築いている。(http://www.shourei.jp)

ハーバー・ビジネス・オンライン

最終更新:2016/10/24(月) 16:20

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