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北米での再起狙う独VWの5つの問題、スバルに倣うべき点も

Forbes JAPAN 2016/11/27(日) 10:00配信

独フォルクスワーゲン(VW)は11月22日、ディーゼル車の排ガス不正問題で苦境に立たされている米国市場での巻き返しを図るための新たな事業計画を発表した。



乗用車ブランド部門の取締役会長、ヘルベルト・ディースは発表文で、まずは米国の主要セグメントである大型SUVとセダンにてこ入れし、その後は電気自動車に注力すると説明した。電気自動車のインフラに多額の投資を行い、2021年以降は同国内での電気自動車の生産を開始したい考えだという。

この新たな計画は、2025年までに世界全体で100万台の電気自動車を販売するとした経営戦略の一部。だが、同社がこれを実現するには、次に挙げる5つの問題点がある。

1. 発売予定の大型SUV「アトラス」は、テネシー州のVW工場で生産されるが、この新モデルがSUVセグメントで太刀打ちできるようになるまでには、時間がかかるだろう。すでに確立されているブランドやモデル、例えばフォードの「エクスプローラー」やホンダの「パイロット」、トヨタ「ハイランダー」と競争しなくてはならないためだ。

さらに、自動車の販売台数は今年ピークを迎えると見込まれており、各社は来年以降、販売台数の維持とシェアの拡大を目指して値引き販売を始めるとみられている。全く新しいモデルを導入するVWは、より積極的な宣伝活動を行う必要がある。

2. 電気自動車の販売について世界全体での目標を掲げることは、骨折り損に終わるとみられる。VWの経営陣は、意味のない販売目標を設定することで苦しめられてきたはずなのにと思った人もいるだろう。

同社が2018年までに北米で100万を販売すると触れ込んでいたのは、いつのことだっただろうか?それによって同社は、どのような結果を得ただろうか。品質や企業統治の問題と切り離せない組織が目標を掲げることは、どのような結果をもたらすだろうか?

3. 大型セダンのカテゴリーは、需要が増大ではなく縮小している。フォードの「トーラス」やクライスラー「300」、ヒュンダイ「アゼーラ」などすでに名だたるメーカ-とモデルがそろっている同市場で、VWが大幅なシェアを獲得しようとすることは見当違いだというだけでなく、簡単には信じられないような話でもある。

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最終更新:2016/11/27(日) 10:00

Forbes JAPAN

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