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「慰安婦」問題の海外における取り扱われ方 --- 神谷 匠蔵

アゴラ 1/9(月) 7:10配信

慰安婦問題に関する日韓合意に対し、韓国側が不誠実な態度を取っていることに対して日本側が強硬姿勢を見せていることが欧米でも話題になっている。

戦時史に関する英語メディアの英米的「偏向」報道

CNNやBBC、Guardianなどの英米系「大手」メディア、つまりリベラル系メディアでは勿論これまで通り「韓国、中国、台湾、フィリピン、インドネシア」などから「20万人の女性」が「強制的に」戦時従軍慰安婦にさせられ、かつそのうちの大部分は韓国人女性であったと報じている。

例えば英BBCの記事(http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-38526914)では以下のように記述されている。

“Many of the estimated 200,000 women forced to be wartime sex slaves were Korean. Others came from China, the Philippines, Indonesia and Taiwan.”

また、中国系ないし韓国系と思われるライターによるものと思われるCNNの記事(http://edition.cnn.com/2017/01/06/asia/japan-diplomats-south-korea/)では、

“The statue was erected by a civil group in December and represents “comfort women,” women who were forced to work as sex slaves for Japanese soldiers during World War II.”

などという記述が見られる。翻訳すれば、

“像は12月にとある市民団体によって建立され、「慰安婦」と呼ばれるものを象徴する。慰安婦とは、第二次世界大戦時に日本人兵士達の為に性的奴隷として強制労働させられた女性達のことである。”

となる。だがいずれの記事においても、兵士の中には慰安婦達の出身国出身の兵士達、すなわち韓国系や台湾系の兵士もいたこと、また慰安婦女性の中には、日本のフェミニスト系と思われる団体WAMの記事(http://wam-peace.org/ianfumondai/qa/index.html)でも触れられているように「日本人女性」もいたこと、などには全く触れられていない。このように、英語圏では日本において「史実」とされていることとは明らかに異なった印象を与える記述が大手メディアで氾濫しており、もし日本側の認識が正しいのであれば、英米メディアの報道は悪質な史実の歪曲である。

とはいえ、世界大戦時の出来事に関しては、「日本」を敵として徹底的に非人道的な攻撃を加え、かつそのことは「正当であった」という前提で今日まできている英米側としては、可能な限り旧日本軍の所業の「邪悪さ」を強調し、日本人以外のすべてのアジア人を「(我々の手で救われるべきであった)哀れな被害者」として表象する方が、リベラル派のみならず保守派にとっても都合がいいので、この状況はそう簡単には変わらない。

その上、自らが中国系や韓国系の「アメリカ人/イギリス人」は言うまでもなく、日系人も英米社会で生きていく上ではマイナスでしかないnational prideなど捨てて「彼ら」のnarrativeに合わせようとする者も少なくない。そうした日系人を含めた「アジア系」のライター達は、英語メディアにおいて時に朝日新聞などとは比較にならないほど痛烈に日本を批判し、またその中で日本では否定されているような歴史に関する記述が「史実」として語られているのが現状だ。

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最終更新:1/9(月) 7:10

アゴラ

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