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中古マンション価格 金利より在庫と株価に注目

NIKKEI STYLE 1/12(木) 11:40配信

 今年1月、フラット35の金利が2カ月連続で上昇しました。今月の金利は「返済期間21年以上35年以内、借入額が住宅購入額の9割以下」の場合、先月より0.02ポイント上がって1.12%です。このまま金利が上昇すると、住宅価格が下がる可能性があるとする意見も散見されます。ところで、なぜ金利の変化によって住宅価格が変化するのでしょうか。

■金利下がると住宅価格は上昇

 2013年7月のフラット35の金利は2.05%でした。この時に4000万円を35年返済で借り入れた場合、総支払額は約5600万円となります。一方、16年8月の金利は0.9%でしたので、同じ条件で借りると総支払額は約4660万円となり、総支払額は約940万円も少なくなります。

 つまり、16年8月の時点であれば、13年7月時点と比べて940万円高い物件を買っても、結果として総支払額は変わらないというわけです。ということは、その分、中古マンション価格は上昇していてもおかしくないということになります。

 実際に13年7月における東京都23区の中古マンションの成約平均単価は57万6000円/平方メートルでしたので、70平方メートルの中古マンションなら価格は約4000万円、16年8月の成約平均単価は71万4000円/平方メートルですから同約5000万円となり、金利低下による総支払額の減少分と同じくらいの価格上昇が見られたということになります。

■今回の影響は限定的か

 このように、金利の変化が中古マンション価格に影響するとすれば、今後、金利が上昇すると価格が下がる可能性はありますが、その影響は限定的だと思います。

 フラット35などの固定金利住宅ローンは長期金利の動向を踏まえて決められますが、日銀はインフレ率2%を達成するまでの間は金融緩和を続ける予定であり、10年長期金利をおおむね0%程度にコントロールしようとしています。

 筆者を含め多くの人が10年長期金利はマイナス0.1~プラス0.1%程度の範囲でコントロールされるのではないかと見ていますので、昨年12月の10年長期金利の平均値0.05%程度だったことからすると、上昇するとしてもあと0.05%程度ということになります。

 もし、フラット35の金利が上昇するとしても同程度と考えられますので、仮に現在1.12%のフラット35金利が0.08%上昇し1.2%になったとしても「借入額4000万円、35年返済」であれば、借入金返済の総支払額は約60万円増える程度のインパクトしかありません。

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最終更新:1/12(木) 11:40

NIKKEI STYLE

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