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トランプ相場に一喜一憂しない「金投資法」

東洋経済オンライン 1/12(木) 10:00配信

前回の本欄「日本株は無理に急いで買う必要はない」(1月5日配信)では、筆者は「2020年までの投資対象の主軸にコモディティ(金などの貴金属や穀物、非鉄金属など)を置いている」とし、「次回以降解説したい」とした。もちろん、読者の皆さんをはじめ、投資家の関心が最も高いのは日本株や米国株であり、さらにドル円の動きかもしれない。実際、11日に行われたトランプ次期大統領の記者会見をめぐっては、ドル円が116円台後半から一気に2円以上も下落するなど、波乱に富む展開になった。

■なぜ「コモディティバブル」は弾けたのか

 こうした動きはきわめて重要であり、ウォッチする市場として優先されるべきだ。また、株式投資は資産運用の王道であり、投資ポートフォリオの主軸に置かれるべき対象であろう。しかし、投資対象を広げて考えると、意外な事実に直面する。それは、コモディティの存在と運用パフォーマンスである。目先のトランプ相場を追いかけるのも悪くないが、今回はあえて「もう一つの道」があることを申し上げたい。

 コモディティが投資対象として見られるようになったのは、2000年代に入ってからだ。以前も本欄で解説したことがあるが、2000年のITバブルの崩壊以降、低金利で運用難に苦しむ投資家と、株安による販売商品がなくなった投資銀行や証券会社が新しい運用商品を開発し、それを販売するというお互いのニーズが合致したことが、世界的なコモディティブームにつながったことは記憶に新しい。

 そこに中国を中心とした新興国の成長がコモディティ需要を押し上げ、価格が上昇するといったストーリーが加わり、販売攻勢を掛けた金融機関に乗った投資家の買いが、さらにコモディティ価格を押し上げるといったことが起きた。その結果、2008年7月にはWTI原油が1バレル147ドルまで上昇するなど、需給要因では説明できない水準にまで価格が上昇、完全にバブル化した。

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最終更新:1/12(木) 10:00

東洋経済オンライン