ここから本文です

「be動詞のおさらい」「小・中学校レベルの数学」…Fランク大学の驚くべき授業内容

デイリー新潮 1/31(火) 8:00配信

■巨額の補助金「Fランク大学」驚愕の授業(2)

 昨年11月、日本工業大学の学生たちが制作したアート作品から出火し、5歳の男児が亡くなる痛ましい事故が起きた。発火しやすいおが屑だらけの環境で白熱電球を点灯したことが原因とされるが、同大の学生たちは、日常生活レベルの科学的知識を持ち合わせていなかったのだろうか。ノンフィクション・ライターの白石新氏が、Fランク大学の実態に迫る。

 ***

 2012年に田中眞紀子文科大臣(当時)が、3つの大学の設置認可を見送ったことがあった。そのとき問題になったのも、こうした大学の授業レベルの低さだった。当時、大学の英語の授業でbe動詞のおさらいをしていると話題になったが、いまも“be動詞祭り”はつづいている。

 たとえば、河合塾のランキングで偏差値35の千葉商科大学の「1年英語(B)1」では、

〈be動詞と一般動詞・単数形と複数形〉

 として、2回にわたってbe動詞を学んでいる。あまつさえ、この授業の「準備学習等の指示」には、「辞書を持ってくること。予習をしておくこと」と書かれている。頭が混乱しかねないので念のために申し添えるが、中学1年生への指導ではないのである。

■“まじめに授業に出なさい”

 また、同じ大学の商経学部には「研究基礎A」という授業があるが、これは同大のシラバスによれば、

〈クラス活動を通して仲間を作り、共に学ぶことの楽しさを知る〉

 というものだという。小学校の道徳の学習目標のようだが、さらに驚いたことには、「履修上の注意」としてこう書かれている。

〈演習やグループワークを中心とした講義であり、1回の欠席や遅刻が、自らの知識習得の妨げになるだけでなく、他の学生に迷惑となる場合がある。体調管理をきちんと行い、やむを得ない事情が無い限り、欠席や遅刻をしないこと〉

 要するに、風邪などひかずにまじめに授業に出なさいと、こうして懇々と諭さなくては授業が成立しないのだろう。教員の心中を察すると忍びない。

 授業内容に「是正意見」がつけられた、びわこ成蹊スポーツ大学の「教養演習A」にも言葉を失なう。たとえば、

〈文章の並び方を論理的に理解することで、適切に文章を並び替えられたり、欠落文を挿入することができるように演習する〉

 というのだ。大学の授業で「穴埋め」のしかたを教わっているらしい。理系科目では「情報と統計」もふるっている。統計に数学的知識は不可欠だと思うが、

〈……なお、統計については、計算はコンピュータに任せることを前提とし、数学的な議論をできるだけ避けつつ、いくつかの手法を概観することとしたい〉

 とのことである。

1/2ページ

最終更新:2/1(水) 12:20

デイリー新潮

記事提供社からのご案内(外部サイト)

デイリー新潮

新潮社

「週刊新潮」毎週木曜日発売
「新潮45」毎月18日発売

「デイリー新潮」は「週刊新潮」と「新潮45」の記事を配信する総合ニュースサイトです。