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起床後と寝る前の「1時間」 ウオーキングは避けよう

NIKKEI STYLE 2/6(月) 7:47配信

 「1日8000歩/中強度運動20分」。これは、東京都健康長寿医療センター研究所の青柳幸利・運動科学研究室長が、群馬県中之条町に住む65歳以上の住民5000人を対象にした、15年以上に及ぶ調査で導き出した「病気にならない歩き方の黄金律」だ。ただ、一言で「中強度運動」といっても、体力や年齢によってその中身は異なり、目標とする歩数も変わってくる。インタビュー後編では、青柳式ウオーキング法を無理なく、効果的に続けるコツを紹介する(前編は「1日1万歩は間違い?ウオーキング黄金律の真実」をご覧ください)。

■人によって「中強度運動」の中身は異なる!

――前回「1日1万歩は間違い?ウオーキング黄金律の真実」ではウオーキングの中身によって予防できる病気の範囲が変わってくること、そして、「1日8000歩/中強度運動20分」がベストであるという話をうかがいました。中強度の運動は「なんとか会話ができる程度の速歩き」とのことですが、普段から運動している人としていない人とで実際に歩くスピードには個人差がありそうですね。

 そうですね。中には、「なんとか会話をしながら軽いジョギングを20分」できるという人もいるでしょう。ならば、軽いジョギングがその人にとっての中強度となります。
 注意したいのは、「軽いジョギングのほうがより効果アップが望めそうだし、私も速歩きじゃなくてジョギングにしようかな……」と考えるのは間違いということです。あくまでも「その人個人にとっての中強度」ということを忘れないでください。無理をしてもそれは先ほどから申している通り、「膝を痛め、疲れを残し、免疫力を落とす」だけでなんの意味もありません!
 また、40歳でも60歳でも年齢に関係なく、「1日8000歩/中強度運動20分」が病気にならない歩き方の指針です。歩く強さやスピードは個人差がありますが、歩数や、中強度の運動をする時間に年齢による区別はありません。さらに中強度の運動は、継続しても、細切れでも、1日でトータルして20分ならば問題ありません。
■75歳からは「1日5000歩/中強度運動7.5分」を目安に
――年齢に関係なくとのことですが、70歳、80歳になっても、一生「1日8000歩/中強度運動20分」が理想なのでしょうか。

 前回「1日1万歩は間違い?ウオーキング黄金律の真実」でも紹介した「身体活動(歩数・中強度の時間)と予防できる病気の関係」の図(下)を見てください。基本は、「1日8000歩/中強度運動20分」で万病予防が理想です。しかし、体に違和感を覚えたときは「1日7000歩/中強度運動15分」に目標を下げる勇気をもつことも大切です。1日8000歩いて翌日に疲れが出る、膝が痛くなってきたなど、体が危険信号を発した時が、歩数を見直すきっかけとなります。
 また、75歳まで元気な方は、その後は「1日5000歩/中強度運動7.5分」で、寝たきりや命に関わる病気を防ぐことを目標にしましょう。1年を通して「1日4000歩/中強度運動5分」以下の数値になるとさまざまな病気を引き起こしやすくなるため、これだけは下回らないよう意識しましょう。

――雪の時期や梅雨時期など、外でウオーキングも速歩きもできない場合は、どうしたらよいのでしょうか?

 毎日必ず歩かなければならない、運動しなければならないと肩肘張るのではなく、1日24時間の生活に組み込めば意外と歩けるものです。
 例えば、
・駅や会社ではエスカレーターやエレベーターを使わずに階段を使う・駅の乗り換えが多いルートを使う・トイレは違うフロアまで行く
など、ご自身の生活の中で歩けるシーンをなるべく作るようにしてみましょう。
 中強度の運動は「速歩き」以外にも、階段の上り下り、スクワット、かかとの上げ下げ、お風呂掃除、床拭き掃除などがあります。エネルギー消費が安静にしている状態の3~4倍以上であれば動きの種類は問いません。そのトータルが1日で20分あれば、大丈夫です。
 さらに言えば、雨で1歩も外出しなかったという日があっても問題ありません。1週間のうちで、平均して「1日8000歩/中強度運動20分」になるよう帳尻があえば、3日やって3日休もうが自分次第。そうやって1年の平均が「1日8000歩/中強度運動20分」になればいいのです。
 ただ、1カ月休んで2カ月目にその倍やるのは多少無理のある話ですし、2日以上空けてしまうと、せっかくの運動効果が蓄積しづらくなってしまうので、基本的にはコツコツやっていくことがお勧めです。
 継続は力なりです。もちろん、毎日やってもいい。ただ疲れを残さず、“ほどほど”が大切です。

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最終更新:2/6(月) 7:47

NIKKEI STYLE

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