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得点王より、代表より、W杯よりも。大久保「もうタイトルしかないんよ」

Number Web 2/17(金) 17:01配信

 13日に都内で行われた、Jリーグ開幕前のイベント。その翌日の紙面を賑わせたのも、やはりこの男だった。

 「大久保、堂々得点王&V宣言」

 「大久保が開幕・鹿島戦へ必勝誓う」

 新天地・FC東京で2017年シーズンを迎える大久保嘉人。プレーした4シーズン中、計3回の得点王に輝いた川崎フロンターレからの電撃移籍は、今冬のストーブリーグのビッグトピックスだった。

 主力選手と食事にも出かけるなど、すでにチームには馴染んでおり、ピッチ外では共闘する準備ができつつある。もちろんピッチ内でも開幕に向けて、さらにはシーズンが進む中でも連係や関係性の構築に力を注ぐ。

「ちょっと軟弱なイメージを払拭していかないと」

 「これだけのメンバーがいるチームなんだから。これまでの、ちょっと軟弱なイメージを払拭していかないと」

 実績と経験に裏打ちされた、忌憚のない自信溢れる態度。新参者ではあるが、遠慮などはしない。こんな“剛”のイメージを持つ大久保に、FC東京がけん引される画が、今から目に浮かぶ。

 イベントでは、開幕戦を戦う鹿島のFW鈴木優磨との掛け合いも話題になった。

 鈴木が「厄介な選手ですね」と大久保の印象を語ると、大久保は「そりゃ厄介でしょ。普通なんて言われたらサッカーやめている。もっと稼げる仕事探すよ」と切り返した。

 昨年のFIFAクラブW杯でも活躍した新鋭ストライカーにも余裕綽々の応対。ある意味、大久保らしい言動だった。

天皇杯決勝、大久保は人目をはばからず涙した。

 しかし、彼にはある“しこり”が残っていた。J1通算最多得点を記録している実力者でも昨年は、高く、越えられない壁にぶつかった。

 その相手こそが、鹿島アントラーズ。

 昨年11月のJ1チャンピオンシップ・準決勝、そして今年の元日の天皇杯決勝。大久保がプレーしていた川崎は、いずれも鹿島に敗北を喫した。

 過去に一度も戴冠したことがないチームにとっては、風間八宏監督(現名古屋グランパス監督)体制の集大成ということもあり、必勝を期して臨んだ。しかし2つの激戦を制したのは、どちらも鹿島。国内随一の強者がタイトル数を19冠に積み上げる結果となった。

 敗戦のホイッスルが鳴った直後、大久保は表情を失った。特に自身にとって川崎での最後の試合になった天皇杯決勝では、人目をはばからず涙した。決して、いつもの強気な彼ではなかった。

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最終更新:2/17(金) 17:01

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